サイコーにウンザウンザなバンド、バックドロップシンデレラ
「ロック」。もう何度もこの言葉をこのブログでは使っている。音楽のジャンルとしてのロック。皆が簡単に口にしている言葉だけど、その定義は実に曖昧だし、「ロック」という枠組みの中でも実に様々な音楽が鳴らされている。もうそんなんだったら自分たちで新しいジャンル作っちまったほうが早い。誰かと同じ部屋に居続けても新しい世界は見えてこない。部屋を飛び出し、新しい部屋を創造することこそが「クリエイト」だ。
バックドロップシンデレラ。彼らは一貫して「ウンザウンザ」と名付けた自分たちの音楽を鳴らし続けている。今回は彼らの魅力を掘り下げたい。
「ウンザウンザ」という音楽ジャンル、と言われてもよくわかんねーし、大体曲名に付いちゃってるし!と思われそうだけど。ロックシーンを視野に入れつつ、パンクやスカ、ハードコア、メタル、レゲエなど実に多種多様なジャンルを基調に、ヨーロッパ圏のリズムや音階を多用する。これこそが「ウンザウンザ」。
ロックバンドには珍しく、バイオリンを多用する。そしてカバーもガンガン歌ってる。そしてそのチョイスの奇抜さ。「だんご3兄弟」「およげ!たいやきくん」なんかはもはや生活に定着している楽曲で、それは自然と求められるハードルが高くなるということなのだが。そのハードルをいともたやすく飛び越えて、原曲とはまったく別モノのような楽曲に仕立て上げてしまう。他にもサザンオールスターズの「シュラバ☆ラ☆バンバ」や「サウスポー」、「マイムマイム」に「ジンギスカン」などなど、実に面白いカバーを展開している。逆にバックドロップシンデレラの入門編ってカバーアルバムなんじゃね?ってくらいおススメなので是非聞いてみて欲しい。
勿論、カバーだけではなく彼らのオリジナル曲も素晴らしい。
埼玉県南部に以前存在した街、与野市。今はさいたま市に合併されてしまった。そんな与野市について歌うのがこの「市長復活~さいたま市ヨリ与野市ヲ解放セヨ~」だ。こんなテーマの曲他に存在しない。というかあってたまるか。バクシンならではの着眼点、そしてそんなテーマなのにも関わらずめちゃくちゃカッコいいサウンドが乗ることで最高にカッコいい楽曲になっているのがなによりスゲェなと。
柏レイソルのチャント「応援歌」となった「さらば青春のパンク」。そもそもバクシンレベルの知名度のバンドの楽曲がサッカーチームの応援歌になることが既に異例中の異例なのだが、そこにバクシンサイドも乗っかって新録Ver作ったりMVでもファンとコラボしたりと、スゴク音楽のあり方として美しいと思わされる。「さらば青春のパンク」、スゴくエモーショナルで(バクシン曲には珍しく)普通に泣ける。
Vo.のでんでけあゆみ、Gt,Vo.豊島”ペリー来航”渉、B,Cho.アサヒキャナコ、Dr,Cho,鬼ヶ島一徳の4人編成。特筆すべきはアサヒキャナコの美貌。ホント綺麗な方なんですよ。
会場が狭いところだと物販とかも普通にバンドメンバーがやってるしなんならそのへんでメンバーが酒飲んでたりするから普通に会話できるんですよね。僕も3年前友人とバクシンのライブに参加したとき一緒にお話させて頂いたんですが、やはりスゴクお綺麗な方でした。写真も撮ってもらったり。
あとはGtの豊島さん。
髪凄いな!
バックドロップシンデレラのギター兼ライブハウス池袋Admの店長。ライブハウスを経営しながらバンドも続けるの、ほんとスゴイ。
そんな彼らの最新シングル、「フェスだして」。
フェスが音楽シーンの縮図と化し、音源よりライブ市場が活発になった現在の音楽業界と、そこにバンドとしてどう向かっていくかを描いた今作。先日Upした「ベストソング2017上半期編」にも18位にランクインさせていただいた。「フェスに出たい」というのは現代のロックバンドの悲痛な叫びであり、切実な願いでもある。フェスを肯定した上で、そこのパイをどうやって獲得していくか。これこそロックバンドの新しい在り方だろう。
もっと様々な人に知って欲しいバンドだ。この記事を読んで気になった人は是非ベスト盤の「BESTです」、そしてカバーアルバムの「いろんな曲でウンザウンザ踊ってみた」あたりを聞いてみて欲しい。あなたも一緒にウンザウンザしよう。