今年のRIJF、らしくなくね?【ROCK IN JAPAN FES 2017総特集】

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日本最大級のロックフェス、ROCK IN JAPAN FESTIVAL。今やRIJFでGRASS STAGEに立つことがロックバンドのひとつの目標となっているだろう。それくらいロックフェスは日本に定着したし、その中でもRIJFは随一のネームバリュー、そして規模だ。

そんなRIJFの今年の全出演者が先日発表されたのだが、これホントにRIJF?って。(いい意味で)ROCK IN JAPAN FESらしくない出演者のオンパレード。去年のいきものがかりも驚いたけど、今年はその15倍くらいビビるようなメンツばかり。この記事ではそういう意外な出演者をフューチャーしつつ、これは見てほしい!っていうか見たい!な出演者をピックアップしていきます。「ふじもと的・ROCK IN JAPAN FES 2017で見たいミュージシャン10選」。そして後半はロックフェス初心者の方にささやかな諸注意を。よろしくどうぞ!

①B'z

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最初に発表された段階でぶったまげたのがB'z。嘘だろ!?と。ROCK IN JAPANを主催するrock'in on JAPANとB'zの不仲説はずっと都市伝説レベルでネットのあちこちに書かれていたし(編集長がB'zを「商業音楽」と批判したとかさ)実際rock'in on JAPANでB'zが特集された事は無かった。B'zと同じく「日本3大ロックバンド」と呼ばれているMr.Childrenサザンオールスターズはちょくちょく掲載されているにも関わらず、だ。そんなB'zが満を持してRIJFに出演する。勿論、紛れもなくB'zは日本を代表するロックバンドで、彼らを知らない人は居ない。彼らのロックがひたちなかにいよいよぶちまかされる。8/5に出演予定。


B'z / 声明

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ポルノグラフィティ

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彼らもまた、B'zと同様に一度もrock'in on JAPANに掲載されたことがないようなバンドだ。そしてこちらもB'zと同じく「不仲説」がまことしやかに囁かれ続けていたバンドである。ただB'zと決定的に違うのは、結構フェス慣れしているということだろうか。近年では特に自分たちが中心となって開催していた「Amuse Fes」や、海外のアニメ系フェスへの出演が目立っていた彼らが、いよいよRIJFに出演する。なにより彼らのアッパーな楽曲や他を追随させない客を巻き込んでの圧倒的なライブパフォーマンスは、夏空の下のロックフェスに大いに映える。是非GRASS STAGEで7万人規模の「ハネウマライダー」や「Ohhh!!!HANABI」のタオル回しや「ミュージック・アワー」の変な踊りを見たい。8/12に出演予定。

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Suchmos

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今まさに大躍進中のSuchmos。旬真っ只中の彼らを今見れるのはとても羨ましい。おそらく彼らの人気や動員数から言ってLAKE STAGEからSOUND OF FORESTあたりだろか。雰囲気から言えばSOUND OF FORESTが似合いそうだが、一気にGRASSまで駆け上がってしまうのも夢がある。暑い日差しをクールダウンさせるように、彼らの音に合わせてユラユラと揺られているだけでも気持ちがよさそう。8/5に出演予定。

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マキシマム ザ ホルモン

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「三度の飯より飯が好き!!」なアイツらがついにひたちなかにカムバック!!ドラマー・ナヲの妊活によって活動を休止していたマキシマム ザ ホルモンがいよいよ本格的に復活。マキシマムザ亮君の激ヤセやライブDVDの「楽器を使わないロック」など、休止中も何かと話題に事欠かさなかったホルモン。今夏は全国ありとあらゆるフェスに出演し、「#ホルモン復活したからって調子こいてフェス出過ぎ!」というタグを半ば自虐的に使うなど、フェス出演を積極的にアピール。フェスが主戦場だといっても過言ではない彼らの「麺カタこってり」な生きざまと国内トップクラスのハードコアミクスチャーロックをひたちなかで。8/5出演予定。

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吉澤嘉代子

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ふじもと的絶賛激推し中の女性SSW、吉澤嘉代子。様々なタイプの楽曲を様々な歌声で響かせる様はまさに魔女のよう。美しい歌声も、笑ってしまうような不条理な世界観も、すべてが吉澤嘉代子ワールド。彼女の世界を体感しよう。8/6出演予定。

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 ⑥チャットモンチー

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ガールズバンドといえば!な立ち位置のチャットモンチーだが、特にドラムスの高橋久美子の脱退以降、手を変え品を変え、まさにカメレオンのように様々な音楽性を魅せ続けている。昨年からは「チャットモンチーメカ」と題し、メンバー2人と打ち込みを使用したライブパフォーマンスを展開している。今の体制でのライブは今しか見れないだろう。チャットモンチーの「今」を音で感じ取って欲しい。8/6出演予定。

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⑦back number f:id:fujimon_sas:20170621164619p:image

今更僕なんかが語るまでもなく、国民的ロックバンドに到達したback number。切ない、女々しい、愛おしい。そんな形容詞が似合うようなラブソングを、清水依与吏の力強くも儚げな歌声で響かせる。随分久しぶりのRIJF出演のイメージだが、前回LAKE STAGEだった。今回こそはGRASS STAGEに出演するのではないだろうか。8/5出演予定。

RADWIMPS

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昨年の「君の名は。」旋風が記憶に新しいRADWIMPS。最新シングル「サイハテアイニ/洗脳」は既に次のモードに突入している事がよく分かる作風だった。ポジティブとネガティブ、両方の感情を巧みに使い分ける様は、人間そのもの。まさに「人間開花」なRADWIMPSの今を見逃すな。8/12出演予定。

Base Ball Bear

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これはもうね。水戸黄門の印籠みたいなもんで。ここまで去年の記事で選んだバンドは重複しないように選んできたけど、コレはもうね。癖みたいなもんです。すんません。

毎度お馴染みBase Ball Bear。現在ツアー真っ只中の彼ら。アルバム「光源」は、今までのBase Ball Bearでは考えられなかったような景色を見せつけた。僕も「光源」のアルバムツアー初日を見に行ったが、「光源」の瑞々しさがたっぷりと詰まったキラキラしたライブが展開されていた。サポートギターにKIRINJIの弓木英梨乃を迎えた彼らはまさに敵無し。彼らのフレッシュな音を爽やかな野外で体感して欲しい。8/12出演予定。

桑田佳祐

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日本のKING OF POPがひたちなかに再降臨。RIJFが最後の最後に発表した出演者は桑田佳祐。ラジオでは夏フェスへの出演を匂わせるような発言を散々していたので、彼の活動を追っているファンである僕としては正直予想通りと言った感じだったのだが、とはいえ彼がソロ名義でRIJFに出演するのは15年ぶり。サザンで出演したのも12年も前だ。その間にROCK IN JAPAN FESそのものやロックフェスの在り方は様変わりした。そこに日本のKING OF POPはどのように立ち向かうのかはやはり注目ポイントだろう。なによりこのタイミングで桑田佳祐がロックフェスに出演する、ということが僕にとっては何より驚きだった。前回ソロでRIJFに出演した02年も、サザンで出演した05年も、割とモードとしてロック方向に向いていた。しかし今の桑田佳祐はお世辞にも所謂ロックなモードではなく、どちらかと言えば歌謡曲方向に向いた楽曲や活動が目立つ。新曲として既にラジオやドラマ主題歌として解禁されている「オアシスと果樹園」や「若い広場」はまさしく歌謡曲路線。ロックフェス向きとは言い難いこれらの曲を引っ提げてロックファンの心にどれだけ印象付けるのか。期待したいと思う。8/6出演予定。

 

やはり今年は「え、こんな人出るんだ!」な出演者があとを絶たない。これは何もRIJFに限った事ではなく、春先に開催されたメトロックには関ジャニ∞が出演し、話題をかっさらって行った。今や音楽シーンの縮図と化したロックフェスだからこそ、今までは積極的にロックフェスに出演していなかった大御所バンドやアイドルも出演せざるを得ない状況になりつつある、ということだろうか。一方で、こうして出演者の幅が広がるというのはある種飽和しつつあったフェスシーンがより活発になる布石になるのではないか、という期待も持てる。こうなってくると来年のRIJFには嵐でも出演しそうな勢いだ。とはいえ、既存のフェスユーザーにとっての懸念は「フェス慣れしていないバンドやアイドルのファン問題」だろう。音楽ファン界隈で「地蔵」と言えば、道端にあるお地蔵さんではなく、フェスに来て目当てのミュージシャンの前の時間帯から場所を取り、目当てではないミュージシャンには目もくれない悪質な客のことを指す。こうした事が起こることは、ミュージシャンにとっても、楽しみに来たユーザーにとってもいい事では無い。フェス、とりわけRIJFに関する注意事項をココからはまとめていこうと思う。とはいえ、僕自身はRIJF未経験だ。こんな僕がああだこうだ言っても説得力は無いのかもしれないが、ある程度の参考になればと思う。

①場所取り禁止!

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目当てのミュージシャンの1組前の時間からステージ前で場所取りをするのは基本的には良いことではない。まして、興味が無いからとミュージシャンのパフォーマンスを無視するのは1番失礼な行為に他ならない。前述したような「地蔵」行為になる。ミュージシャンのファンはそのミュージシャンの評価を左右するような立場にあることを忘れてはならない。より近くで目当てのバンドやミュージシャンを見たい気持ちは痛いほど分かるが、堪えよう。

②スタンディングエリアに大きな荷物は持ち込まない!

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RIJFの1部ステージははスタンディングエリアとテントゾーン、シートゾーンに分かれる。無論、スタンディングエリアは前方、テントゾーン、シートゾーンは後方だ。RIJFモッシュやダイブなどの行為は禁止しているとはいえ、ステージ前はお客さんの圧縮などが発生するだろう。スタンディングエリアでライブを楽しむなら、最低限の荷物(ケータイ、小銭ペットボトルなど)に留め、後はクロークなどに預ける事。リュックサックやトートバッグ、クーラーボックスなんかは以ての外だろう。自分だけでなく、周りの人にも迷惑がかかる。常に周りの人を思いやる行動をしよう。ライブはミュージシャンとたくさんのお客さんの共有空間で、ミュージシャンと貴方1人の空間では決して無いのだ。

③水分補給を忘れずに!

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炎天下の中開催されるRIJF。水分補給を忘れて熱中症や脱水症状、なんて事にはならないようにしたい。フェスはライブだけでなく、様々な「フェス飯」や、フェスならではの心地良い空間も魅力。たまにはライブを忘れてRIJFでしか体験出来ない時間を楽しもう。

④歌わない!

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コレは賛否両論あるかもしれないが、ライブ中に演奏に合わせて歌うような行為は(個人的には)慎んだ方がいいと思っている。貴方の歌を聞きにライブに来てる訳では無い。歌いたい気持ちを堪えて、口パク程度に留めてほしい。あなたのその上手くも下手でもない歌声、意外と隣の人とかに丸聞こえだ。

 

如何だったろうか。改革には何事もリスクがつきもので、そういう意味で今回のROCK IN JAPAN FESはかなりの英断だったように思う。放っておいてもかなりの量のチケットが売れる位のロックフェスな筈だ。にも関わらず、こうした新しい取り組みを行うということは、やはり今後もRIJFを続けていくために他のフェスとの差別化を図っているのだろう。夏フェスはRIJFだけではない。他にも様々なフェスが各地に点在している。もっと言えばそれぞれのミュージシャンやバンドがワンマンライブやツアーを開催している。RIJFで好きになったバンドやミュージシャンがいたら、他に出演するフェスやライブに行ってみるのも大いにアリでは無いだろうか。今回挙げた出演者だけでなく、他にも様々な出演者が顔を揃える。いつもは見ないようなライブに顔を覗かせたら、意外とめちゃくちゃ良かった!なんてな事もフェスならでは。体調には気をつけつつも、色んなライブを見て欲しい。

僕?僕は行けません。

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