データで見る「Base Ball Bear Tour バンドBのすべて 2016-2017」

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昨年の11月から年を跨いで開催されていた「Base Ball Bear Tour バンドBのすべて 2016-2017」が3月29日のZepp Tokyo公演をもって幕を閉じた。昨年起こった悲劇とも言えるメンバーの脱退を経て改めてバンドを続けようという彼らの決意のツアー、結成15周年メジャーデビュー10周年のアニバーサリーイヤーを祝うためのツアー、バンド史上最長にして最大公演数を誇るツアー、そして3人体制になってから初めてのフルアルバム発売前の前哨戦としてのツアー。Base Ball Bearというバンドにとって色々な大きな要素が込められた全国ツアーだった。

今回のツアーは、開催に先立ち楽曲投票企画が開催され、その結果を基にセットリストが組まれるという趣旨で開催された。まずはその投票結果からご覧いただこう。

1位:image club

2位:彼氏彼女の関係

3位:サテライト・タウンにて

4位:初恋

5位:BOYS MAY CRY

6位:senkou_hanabi

7位:short hair

8位:USER UNKNOWN

9位:Transfer Girl

10位:ストレンジダンサー

11位:海になりたい part.2

12位:明日は明日の雨が降る

13位:夜空1/2

14位:4D界隈

15位:不思議な夜

16位:PERFECT BLUE

17位:HIGH COLOR TIMES

18位:君はノンフィクション

19位:SCHOOL GIRL FANTASY

20位:changes

sp.universal-music.co.jp

「changes」「short hair」「PERFECT BLUE」などの定番の王道楽曲から、「image club」「サテライト・タウンにて」「明日は明日の雨が降る」などのファンでも「そこ行く!?」みたいな楽曲まで出揃う結果となった。20位以降もレア曲が多かったこともあり、開催前からファンの間では大きな話題になっていた。

そんな今回のツアー、毎公演セットリストが変化するスタイルを取っており、結果としてどの公演に行くか、どのタイミングで参加するかで大きくライブの色が変化していたように思う。全36公演のセットリストを纏めたのでご覧いただきたい。

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上から初日~降りていくにつれ最終日となる。また、色がついている曲が日替わり曲。2ブロック目、3ブロック目、そしてアンコールが日替わりの対象だった。実際にどの曲が多く演奏されたかもデータとしてまとめてみた。

まずは2ブロック目。「彼氏彼女の関係」以降から本編6曲目まで。

「ストレンジダンサー」 28回

「LOVE LETTER FROM HEART BEAT」 25回

「BOYS MAY CRY」 20回

「アイノシタイ」 17回

「USER UNKNOWN」 11回

「SCHOOL GIRL FANTASY」7回

シングルのB面楽曲やアルバム楽曲が固まって配置されたこのゾーン、まさに「レア曲放出コーナー」といった感慨。中には今回ライブ初披露の楽曲もあって、ファンであればあるほどこのゾーンにテンションが上がるのではないだろうか。このあたりからも単なるベスト盤ライブではなく、「投票企画を踏まえたライブ」であり、今までのBase Ball Bearを総括するかのようなライブであったことが伺えると思う。なによりも、「この日替わり曲はこの位置で固定」といったことがなく、どの位置に配置しても間に様々なインタールード的なセッションを挟むことで気持ちよく聞くことができたのがこのブロックの特徴だった。2016年中は「ストレンジダンサー」「LOVE LETTER FROM HEART BEAT」「USER UNKNOWN」「BOYS MAY CRY」を入れ替わり立ち替わりといった感じで演奏していたが、年明け3回目の水戸LIGHT HOUSE公演を皮切りに、それまではやってこなかった曲にトライしている様も伺える。これだけのロングスパンで開催されるツアーだと、どうしても中だるみしてしまったりするものなのだろうが、緊張感を持続させるために積極的に新しく曲を替えたりしているのだろうと思うと、改めてBase Ball Bear、そして今回サポートに入った弓木英梨乃の凄みを感じる。

そして3ブロック目。7曲目から「初恋」までのゾーン。

まずは7曲目から。

「Transfer Girl」 28回

「夜空1/2」9回

続いて8曲目。

「short hair(本編)」 19回

「不思議な夜」 15回

このブロック、「Base Ball Bear的ラブソング」なブロックなのだが、7曲目から「初恋」にかけて徐々に「大人な恋」に変化していくというストーリーが完成されていて、途轍もなくエモーショナルなブロックになっている。前作「C2」で「青春が終わって知った 青春が終わらないってこと」と歌いあげていた彼らが、こうしたド青春な曲順でセットリストを組んでくるあたりに、新作「光源」への期待が高まる。

そしてアンコール。まずはアンコール1曲目。

「The Cut」 11回

「祭りのあと」 9回

「夕方ジェネレーション」 7回

「changes」 5回

「short hair(Enc)」 2回

「ELECTRIC SUMMER」 2回

やはりここで大きくフューチャーしたいのは「The Cut」だろう。元々RHYMESTERとのフューチャリング曲で、それ故に披露される機会はかなり限られていた(EX ROPPOMGI THEATERのこけら落としイベント、CDJ、日比谷ノンフィクションⅣなど)のだが、RHYMESTER無しで演じてしまうという最早暴挙にも近いことをやってのけてしまった。

夏頃、それこそ投票企画真っ只中の頃、小出がこんなことをつぶやいていたが、まさかこんなにすぐ実現するとは思ってもみなかった。熊本で披露した後、すっかりこのツアーの定番になってしまった。

そしてアンコール2曲目。

「逆バタフライ・エフェクト」 32回

「SHINE」  4回

どちらもニューアルバム「光源」から。僕は残念ながら「SHINE」をこの目で見ることは叶わなかったが、「逆バタフライ・エフェクト」は2度聞くことが出来た。Base Ball Bearの新曲が遂に完成したのだという事実にまず鳥肌、そして新作の確かな出来を感じさせる1曲だったのは間違いないだろう。

僕は昨年11月12日の名古屋公演、そして2月12日の静岡公演に参加した。同じツアーに複数回参加することで新しい視点でライブを見ることができたのは良い経験になったと思う。曲間のインタールード、弓木英梨乃というギタリストの天才っぷりに気付くことができたのは複数公演参加できたからだろう。何よりツアー二度目の「The Cut」というレアなモノも見ることができた。ベボベみたいに細かく土地を回ってくれるバンドならなるべく複数回参加したいなと改めて感じた。

既に次のツアー開催も発表されている。恒例の日比谷野外音楽堂での「日比谷ノンフィクション」を含めた30公演。そしていよいよ発売が迫ったニューアルバム「光源」。彼らの次なる挑戦・次なる変化にドキドキが止まらない。

光源(初回生産限定盤)(DVD付)

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追記

今回のデータはライブ・セットリスト情報サイト「Live Fans」のデータを基に作成しました。実際のセットリストの違い等には関与しかねることを了承ください。

www.livefans.jp