【CDレビュー】青春、ふたたび。【Base Ball Bear「光源」】

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「青春」。青くて、キラキラして、儚くて、若い。そんなイメージがこの言葉には(良くも悪くも)取り付いて回る。一面的だなぁと思う。ドロドロした青春時代を送った人だっているし、年老いても尚、学生のように人生を楽しんでる人だっている。「青春」。実に曖昧で抽象的な、まるでイメージ映像みたいな言葉だと思う。そんな「青春」と「Base Ball Bear」は切っても切れない関係だ。バンドの主題としていつだって彼らのそばに寄り添っていたのが「青春」だった。

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東京ソングから見る「東京」という街の魅力

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東京。TOKYO。日本の首都、2020年夏季オリンピック開催予定地、東京。

僕みたいなクソ田舎ファッ〇ン野郎にとっての憧れの地が何を隠そう東京だ。最近なにかと東京に行く機会が増えたが、新幹線に乗る度にワクワクしてしまう。早く着かないかな早く着かないかなとGoogle Mapで現在地を調べては「わ~まだ静岡だ~」とソワソワしてる。完全に5歳児のそれである。地域コンプレックス丸出しだ。「東京?人多くて苦手だな~」と話す地元の友人に「Why!信じらんねぇ!?東京最高やんけ!!」と厚切りジェイソンさながらに東京の素晴らしさを熱弁してる。僕の辞書に地元愛という文字は無いのかもしれない。だって東京なら終電とか日付跨いでも走ってるんだよ?ウチの街の終バス22時前だぜ。飲み会もオチオチ出来ねぇよ。

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データで見る「Base Ball Bear Tour バンドBのすべて 2016-2017」

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昨年の11月から年を跨いで開催されていた「Base Ball Bear Tour バンドBのすべて 2016-2017」が3月29日のZepp Tokyo公演をもって幕を閉じた。昨年起こった悲劇とも言えるメンバーの脱退を経て改めてバンドを続けようという彼らの決意のツアー、結成15周年メジャーデビュー10周年のアニバーサリーイヤーを祝うためのツアー、バンド史上最長にして最大公演数を誇るツアー、そして3人体制になってから初めてのフルアルバム発売前の前哨戦としてのツアー。Base Ball Bearというバンドにとって色々な大きな要素が込められた全国ツアーだった。

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サザンオールスターズ「TSUNAMI」は何故人々の琴線に触れたのか ~「過去への追想」と「緩急」、そして「ワビサビ」~

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サザンオールスターズTSUNAMI」。この曲のデータとか、記録とか、偉業とか、そういうものは他の媒体が嫌という程語っているだろうから敢えて僕が何か書くことはしないけど、とにかく歴史的な記録を打ち立てた楽曲なのは言うまでもない。「国民的」という冠が似合う、数少ない楽曲の1つだろう。

この曲がヒットした背景には、「大ヒット番組とのタイアップ」という極めて商業的な要素があることは事実だが、それにしても歴代1位の座を16年も譲らなかったのは、この曲ならではの持ち味があったからだろう。

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旅行記@2016/08/19-20 ~サザン所縁の地を回る湘南観光の旅~

半年前の夏、僕は東海道新幹線に乗って品川駅を目指していました。2015年の夏、サザンオールスターズ武道館公演に参加して以来、3か月くらいの周期で東京に行くことが僕の決まりのようになっていました。元々横浜に住んでいたこともあって、あの辺の文化やら雰囲気が結構、いや、かなり好きなのです。とはいえ今住んでる街に引っ越して来て以来はなかなかあっちの方面には行けずじまいだったのですが。で、武道館公演に行ったときに「意外と行けるもんだな」ということに気付き、それ以来ライブの東京遠征をよくしていました。15年末に福山雅治、16年春にBase Ball Bearといった感じで。その度に東京に住んでいる同級生を引っ張りまわしてはいたのですが、「たまには用事のついでじゃなくて真っ当に遊びに行こう」と思い、湘南旅行を計画したんです。その模様を思い出しながら書いていこうと思います。

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Base Ball Bear「二十九歳」と「普通」の正体

 はじめに

これから読んでいただく記事は当ブログ「私の好きな音楽〜Base Ball Bear編〜」及び「「呪い(のろい)」と「呪い(まじない)」【Base Ball Bear「二十九歳」】」を「rockin'on presents 第3回 音楽文 ONGAKU-BUN 大賞」への応募用に再編集したものです。結果は落選となりましたが、この「音楽に関する文章の執筆」を通して「自分の在り方」をも考えることが出来ました。上記事を読まれた方は繰り返しになってしまうかもしれませんが、よければお付き合いください。

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