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吉澤嘉代子と多面性

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「多面性」「多様性」。このブログでは何かとこの言葉を使うことが多い。それはまあ詰まるところ、筆者の好きな音楽の傾向とその言葉がイコールで結ばれるという事だろう。人には様々な側面があって当然だ。好きで好きで堪らない、片思いしているあの子も、当然おならだってするしうんこだってするだろう。人には言えないような趣味があるかもしれないし、実は犯罪者の娘なのかもしれない。自分が知らないだけで。この喩えは極端だけど、一個人が抱く「多面性」というのはこういうものだと思う。見えてこないだけで、実は色々な側面を持ち合わせて人は生きている。

ことさら音楽に関しては、こういう「個人の多面性」が作品に出る人はめちゃくちゃ出るし、出ない人はそりゃもう極端に出ない。その原因はパーソナルな部分に繋がっていることもあれば、単純にスタイルの問題だってあるだろうし、その人が触れてきた音楽やカルチャーの量や質にも関わってくることかもしれない。僕は別にひとつのものを極めているミュージシャンを否定したい訳では無い。けど、僕の好みは確実に「色んな色を魅せてくれるミュージシャン」なのだ。例えばサザンなんかはまさに(記事にもしたが)「多様性」「多面性」を持つミュージシャンの最たる例だろう。

そんな中で、吉澤嘉代子

彼女の作る音楽はまさに「多様」。まるで違う人が作っているかのように手を変え品を変え...と展開していく彼女の作品は、まるでジェットコースターのような驚きに満ちている。

何も知らない人が見たら芸人の企画モノだと思われても仕方ないんじゃないか...というくらい振り切った作風。「毛」の儚さを歌うこの曲、打首獄門同好会なんかにも通じる「ユルさ」と「生活感」だろう。あと多分普通にしてればキレイな顔してるのに変顔とかガンガンしてるのも逆に好感持てる。

この系統の曲で言えば、「アボガド feat.伊澤一葉」。

「どーせ女なんかアボガド食わせとけばええわwwwwwww」みたいな男を揶揄しつつも、そんな男に惚れてしまった女の子の恋心をキラキラ歌ってるのがどうも面白い。

何より僕が推したいのは「じゃじゃじゃ feat. ザ・プーチンズ」だ。

様々な少年マンガの有名な決めゼリフを随所に配置しつつ、少年マンガの主人公になぞらえながら「彼は戦ってばかり」と「女より仕事」を優先する彼を持った女の子の気持ちを歌ってるのかと思えば、最後に「帰ってきたら働いて!!」と、ただの無職野郎の話だったのかな?なんて。とにかく色んな側面・切り口から連想できる曲になってて聞いてるだけでクスクス笑ってしまう。

「なんだよ最近流行りのネタ音楽か」と思ったそこのあなた。甘いですよ。

J-POPの王道を突っ切るようなイントロ、緩やかで艶やかながら、憂いさも併せ持ったボーカル、ファンタジーのような甘酸っぱい世界観の歌詞。そして魔法のようなメロディ。さっきまで「シェイバー!!」って歌ってた人と別人だろこれ。「綺麗」はまさにSSW吉澤嘉代子の本領発揮といった感じで、聞いているだけで世の中がキラキラ輝いて見えるような気持ちになる。

「東京絶景」はこの前の「東京ソング」記事でも挙げた一曲だが、光と闇をすべて抱え込んでいるような歌詞と、ガラス球のように壊れてしまいそうな歌声に一瞬で引き込まれる。

打ち込みを積極的に多用することもあれば、ブラスが全面に使われてる曲もある。80年代アイドルっぽい歌もあるし、ジャズ風味の曲まで出てくる。音楽知識が深くないとこんなに様々な楽曲作りは出来ないだろう。僕こんな大見得切って記事なんか書いちゃってるけど、実際に聞いたことのあるのは「幻倶楽部」と「吉澤嘉代子とうつくしい人たち」の2作品だけだ。いやほんと失礼な話ではあるんだけど、それだけでこんなに様々な要素の曲があるって分かってしまうのがスゴイなと思う。又、その時々の曲に合わせて歌い方や声の出し方も様々変えている。YUKIみたいな時もあれば椎名林檎みたいな時もあるし、なんならKANA-BOONの鮪みたいな声の時もある。最早別人だろ!!ってレベルで変えてくる。そんな変貌っぷりに僕には恐ろしさすら感じる。スゴすぎるぞ吉澤嘉代子

これからはいろんなことが出来る人が強い時代だと思う。仕事だって一個人だってそうだろう。音楽も同じで、様々な音楽を世に放つ吉澤嘉代子は、今後益々人々に感動を与えるのではないかと思う。今年は彼女の動向を是非チェックしてほしいし僕も超チェックしてる。ってか普通にライブとか超行ってみたい。超しか言ってない。語彙力。ほんとマジで過去作品と新作ちゃんと聞きます!!ニワカですんません!!

 

 

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