「関ジャム」2017ベストソング特集を見た感想と吉澤嘉代子「残ってる」が世間に広まっていく嬉しさについて！
先日放送された「関ジャム」で2017年ベストソング特集が放送された。
蔦谷好位置といしわたり淳治という二人のプロによる選曲では、思わず舌を巻いてしまいそうになるくらいコアな作品から、無意識のうちに頷いてしまうくらい納得の作品まで、それぞれ10曲が選ばれた。当ブログでも取り上げたDAOKO×岡村靖幸による「ステップアップLOVE」や米津玄師と菅田将暉による「灰色と青」、ドラマ「カルテット」に出演した松たか子、満島かり、高橋一生、松田龍平によるユニットDoughnuts Holeの「おとなの掟」、TWICEの「TT」、平井堅の「ノンフィクション」などはまさに2017年を象徴する作品。一方で奇妙礼太郎による「君はセクシー」、SEVENTEEN AGAiNの「絶対君じゃ嫌なんだ」、AmPmの「Best Part of Us」は彼らならではのチョイスではないだろうか。僕も思わずTWICE、Official髭男dism、あいみょん、Doughnuts Holeのランクイン楽曲をiTunesでダウンロードしてしまった。まだまだ聞けていなかった2017年の名曲たちを知ることが出来る「ベストソング」のような企画は本当に面白い。当ブログでも似たような記事を書いたのでよかったら読んでいただきたいと思う。
何より。何よりも。
唯一いしわたりと蔦屋の2人ともが選んだ楽曲が吉澤嘉代子の「残ってる」だった。
昨年の夏以来、何度も何度も様々な形で当ブログでも紹介し続けたこの「残ってる」。僕も上記した「#ベストソング2017」では1位につけさせていただいたし、最早生涯ベスト級にこの曲の虜になってしまっている。でも、やっぱり周りの人は「吉澤嘉代子」の名前も「残ってる」の曲名も知らない人ばかりで。なかなか話すにも伝わらない日々を送り続けていたんですよね。熱心に布教しようとしたところで本気で耳を貸してくれる人なんてほんの僅かしか居なくて。だからせめて音楽やカルチャーが好きな人が見てくれているであろうこのブログでは精いっぱいお話しさせてもらっていたわけなんですけど。
fujimon-sas.hatenadiary.jpそんな中での「関ジャム」。番組で紹介された瞬間、思わず叫んでしまったくらい、心の底から嬉しかった。途端にiTunesのランキングでは圏外から6位→記事執筆現在4位（番組で紹介された曲の中では2番目に高い順位）に。
残ってる (吉澤嘉代子) が、iTunesソングランキング24時間で、圏外⇒6位に急浮上しました。https://t.co/yxOblDvvfU
— iTunesランキング急上昇情報 (@ituneshit) 2018年1月21日
LINE MUSICではなんと1位に。
LINE MUSIC １位取ったどー！！！ pic.twitter.com/GyPXJvWXTT
— 吉澤嘉代子 (@yoshizawakayoko) 2018年1月21日
一気に様々な音楽関係のランキングで上位にランクインするほどの盛り上がり。
いやぁ。嬉しい。この曲の魅力がより沢山の人に広まることは単純に嬉しい。「朝帰り」というどこにでもあるありふれた、でも誰もが少し特別な思いを持つ「朝帰り」をした女の子がいる街の景色を切り取っただけなのに、儚くて、綺麗で、切なくて、聞き手がそれぞれ共感できる作品、間違いなく唯一無二だし、こういう曲を聴きたかった人が沢山いるのではないだろうか。煌めき、刹那さ、温かみ、想い。そんな言葉がこの曲にはつけたくなってしまう。
そしてこの曲のヒットは同時に吉澤嘉代子のブレイクのキッカケになるかもしれない。昭和歌謡も打ち込みも弾き語りもすべてを包括する豊かな音楽性。作詞は松本隆の影響を色濃く感じさせながらも、独特の物語世界や、物語というガラス板を一枚隔てながらも世界の現実をまざまざと描き切る日常風景の切り取り方。平成～そして次の時代のポップス界を担う存在になることは間違いない。ついに吉澤嘉代子の時代が訪れる、そんな新しい風が吹く予感が「関ジャム」にはあった。
同時にやはりさみしさも感じてしまう。これで人気がドンドン伸びてしまったらライブのチケットとか簡単に取れなくなってしまうのではないだろうか。とか。もうすぐツアー控えてるし。「僕だけの〇〇でいてほしい！！」みたいな言説はあまり好きではないけど、とはいえやっぱりどこかもの悲しさもあるわけで。嬉しさはその数段階上だけどね。
さあ、ここから吉澤嘉代子がどう世間に広まっていくのか、どういうステップアップを見せてくれるのか、どういう景色が見れるのか。今こそ旬。吉澤嘉代子をぜひ聞こう。
