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【コミック・アニメ】読んで良し、見て良し、聞いて良し!「恋は雨上がりのように」であなたも純愛しませんか?【Aimer・CHiCO with HoneyWorks】

映画・ドラマ・音楽・小説。日本に沢山ある芸術作品の様々な場所に「恋愛」はついてまわる。それに対して否定的な感想を持つ人やそれを馬鹿にするような人も沢山いるんだけど、僕自身は恋愛モノ大好きなんですよね。誰かを想うという感情はなにも「恋愛」に限らず、友人にも家族にも職場にも繋がる、「人間関係」を構築する人間が持つ大切な要素だと思うんです。だから僕は恋愛を描いた作品が増えることそのものに対しては何の異論も無いんですよね。問題はその感情の機微を如何に巧みに描いているか。

ということで今回の記事ではコミック、アニメが話題の「恋は雨上がりのように」をコミック・アニメ・主題歌のすべての観点から紐解いていこうと思います。はてなブログ界のヴィレッジヴァンガードである当ブログの本領発揮。

まずはこの物語のあらすじを。

17歳。高校2年生。 

感情表現が少ないクールな彼女が、

胸に秘めし恋。

その相手はバイト先のファミレス店長。

ちょっと寝ぐせがついてて、

たまにチャックが開いてて、

後頭部には10円ハゲのある

冴えないおじさん。

青春の交差点で立ち止まったままの彼女と

人生の折り返し地点にさしかかった彼が

織りなす恋のものがたり。

ビックコミックBROS.ネット

恋は雨上がりのように作品ページより

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原作のコミック、作者は今作が連載2作目の眉月じゅん。少し古さを感じる絵柄が特徴的な画風は以前当ブログで紹介した「スローモーションをもう一度」にも通じるものがありますね。

fujimon-sas.hatenadiary.jp

 年齢差のある恋愛、と聞くと「まーた禁断の恋モノか」みたいな、それこそ偏見の目で見られることもあるけど、この作品はそういう偏見に対するアンチテーゼになっているというか、徹底して純粋な恋を描いているのです。恋愛関係に陥った二人が周りに関係を知られるハラハラを…みたいな描写は殆ど存在せず、主人公である橘あきらの恋心が周りに知られてしまうことを恥ずかしがったり、それに気付いたり気付かなかったりする本作のもう一人の主人公である店長こと近藤正己の両者の甘酸っぱくもムズムズするような関係性からは、「禁断の恋」なんてドロドロした黒ずんだ印象は受けず、その真逆。爽やかな白や青の印象を受けます。

この漫画のなかで繰り返し出てくるモチーフのひとつに、天気や空の描写があります。ふとあきらが空を見上げたり、店長が友人と喧嘩をしたあきらを慰めるために見せたスーパームーンや、はじめてあきらが店長に想いを伝えたときや店長があきらをはじめて抱きしめた時に降っていた雨。特に雨描写は顕著で、主人公であるあきらと店長の想いが大きく揺れる時には決まって雨が降っている。天気を使って登場人物の感情を暗に示唆するのは昔から表現手法として使われてきた手ではあるけど、僕はこの作品ほど効果的にこの手法を使っている作品は無いのではないかと思っている。それくらい印象的で。

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同時に、この作品には印象的な青空の描写も沢山あって。日本の漫画って大体白黒モノクロで、この漫画も例に漏れず白黒なんですけど、それでも突き抜けるような青を感じるような絵になっている。これは雨の描写とは対照的に、主人公、特にあきらの日常における描写として物語内の要所に繰り返し出てくるモチーフ。恋って何か特別なときに起こるものじゃなくて、日常の何気ない瞬間に感じるもので。この作品ではその何気ない瞬間を空を通して伝えている。

デートを重ねる二人のやり取りもいい。何気無く行った古本市、偶然出会った植物園、バイト帰りの夜の公園。そのどれもが初々しくてムズムズしてしまう。

勿論魅力は彼ら二人だけではない。恋愛漫画や恋愛ドラマは往々にして群像劇にも成りえるのだけれど、この作品も例に漏れず、主人公ふたりをとりまく様々な登場人物達との交流を踏まえて、ふたりの関係がより親密になったり、逆にふたりの間での交流が他の友人らとの人間関係に影響を与えている。まさにこれはフィクションではない実際の恋愛にも言えることで、その時に誰のことを考えているか、誰のことを想っているか、誰に影響を自分が受けているかによって、自分の人となりが少しずつ、だけど確実に変化する。自分の中に秘めていた情熱が再び燃え始める。そういう恋愛こそが僕は自分がしてみたいなと思う恋愛だし、それをフィクションの物語という形ではあるけれども体現しているこの作品が、僕はどうしようもなく愛おしい。

先日「ビッグコミックスピリッツ」に最終回が掲載。一部メディアでは最終回が炎上、などと報道された。僕も本当は単行本派なのだが、最終回は簡単に読んでみたが、なぜ炎上したか正直よくわからなかった。この作品は恋愛を通してふたりが成長したり、諦めていたことを再び見つめなおす、という側面があったし、そういう意味ではとても「恋は雨上がりのように」らしい終わり方だった。簡単に全10巻(10巻は4月末発売)と非常に読みやすいボリュームになっている。ぜひ書店で見かけたら手にとってみてほしい。

そんな「恋は雨上がりのように」は既に各メディアで映像化されているのだが、これがまたイイ!

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僕が漫画原作の映像作品を鑑賞するときに気にしていることのひとつに、如何に映像ならではの表現をしているか、という部分がある。原作とは別のモノになっていても困るけど、かといって1mmの狂いもなくそのまま映像にされてしまっても映像にする意味がない。原作を映像作品に相応しい尺や表現に置き換えることこそ、漫画を映像に置き換える意味があると考える。そういう意味でこのアニメ版「恋は雨上がりのように」は、まさに映像的表現を徹底して作り込んでいる。例えばあきらが店長に内緒で店長の家に上がり、押し入れに隠れていたモノの、暑すぎて思わず押し入れから出てきたシーン。原作であれば何げなく読み過ぎてしまう1コマのカットだったのに、アニメではスローモーションにすることでそのコマ(カット)に秘められた一瞬さをより際立たせている。

アニメは3月末で放送終了してしまったが、DVD/Blu-rayでのリリースが予定されている。ポプ〇ピピ〇クが目立ったクールだったが、ぜひ機会があればこちらも手にとってほしい。

なによりアニメの主題歌が素晴らしい!

オープニングはCHICO with HoneyWorksの「ノスタルジックレインフォール」。

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 CHiCO with HoneyWorksはアニメ主題歌を得意とするグループで、そこまでアニメに詳しくない僕には苦手意識があった(あとHoneyWorksが原作の映画をたまたま見る機会があったのだが、これがどうしても好きになれなかった)のだけど、今回の楽曲にはグッと来てしまった。イントロの儚げなCHiCOの歌声から音が流れ込んできたときの爆発力。年上の彼に恋する女の子の気持ちが率直に描かれた歌詞はまさしく「恋は雨上がりのように」の世界を踏襲していると言えるだろう。

  エンディングはAimer「Ref:rain」。 

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「ノスタルジックレインフォール」とは対を成すように、Aimerがしっとりと歌い上げる今作。土砂降りの雨の中で傘を差しながら聞きたくなるような1曲。足りなさ、或いは逆に消えなさのようなもの、虚無感を雨と重ね合わせつつも、繰り返される「refrain」と雨の「rein」をかけて、季節の中で繰り返し思い出す感情を描いた今作。4季折々様々な季節、様々な天気が繰り返される今作にぴったりな歌詞と言える。

この2曲の共通項としてはピアノが印象的なアレンジになっているところだろうか。やはりピアノの音色は「雨」との相性が良い。例えばサザンオールスターズTSUNAMI」も「思い出はいつの日も...雨」という特徴的なフレーズが示すように、雨のモチーフが印象的な作品だが、思えばこの曲もピアノのリフが曲の間ずっと流れている。そういう意味でも、雨のモチーフが多用される「恋は雨上がりのように」にこの2曲はまさに選ばれるべくして選ばれたと言えるだろう。アニメの視聴未視聴に関わらず、おススメの2曲である。特に「Ref:rain」に関しては個人的には2018年を代表する曲の1つだと思っている。年末のベストソングをお楽しみに(気が早い)。

 

ここまで様々な媒体(漫画・アニメ・主題歌)の視点から「恋は雨上がりのように」という1つの大きなコンテンツを振り返ってきました。少しでも気になっていただけたでしょうか。僕自身、恋愛漫画、或いは恋愛の映像作品はそれなりに数を読んだり見たりしてきたつもりです。その中でもこの作品の純度は相当なモノというか。病気とか、死だとか、そういうモノを絡めて「純愛」とする作品が世の中には沢山あって、それ自体が良い悪いという話ではないけれど、少なくとも僕は全然「純粋」という感情をそういう作品から受けることができなくて。作者・作り手の気持ちも含めての「純度」だからなのかな、と思っていて。そういう意味でもこの作品は純度が高いな、と。おっさんと女子高生の恋愛、ってだけで最初は嫌な印象を受けるのに、読後感、視聴後に全くそういう嫌味を感じないのはこの作品に込められた純度が高いからこそだと僕は考えます。

さて、そんな「恋は雨上がりのように」は実写映画化もします。主演は小松菜と大泉洋

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個人的には、まだキャストとか主題歌にピンと来ていない部分も大きいんだけど、それ以上に日を追うごとに期待値もグングン高まっているというか。元々好きで読んでいた漫画がこんなにもいっぺんにブームになって、その渦中に居ることが嬉しい。2018年上半期はまさに「恋は雨上がりのように」のシーズンになったなという思いでいっぱい。5月25日公開。僕は絶対に見に行きます!

恋は雨上がりのように 10 (ビッグ コミックス)

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Ref:rain / 眩いばかり(初回生産限定盤)(DVD付)

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ポルノの新曲「カメレオン・レンズ」が最高にカッコ良かったので午前3時からレビュー書きます

最近ポルノ熱が自分の中で再燃しているんですよね。研究室の同期が結構なポルノ好きだったり、同年代のフォロワーさんとポルノ話に花が咲いたりして。

 そんなこともあって、新作の「カメレオン・レンズ」もどんな作品になるのかなぁと思ってたらちょっと度肝を抜かれたので簡単ではあるもののレビューのようなものを。

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絶対に推していきたい就活してる時に聞いてほしいおススメ曲10選!

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3月1日、就職解禁日ということで。YouTubeとか見てると各企業の新卒募集広告がホント凄いっすね。僕は去年就活生だったんだけど、この1年で既に就職活動を巡る各企業の在り方が違ってきている気がする。こわい。

上記した通り、僕は昨年就職活動で。勿論人によるんだろうけど、本当に就活って精神擦り減らすんですよ。自分の不甲斐なさとか焦りとか、周りに合わせてるバカらしさとか、着なれないスーツ着続ける面倒さとか。そういうの全部込み込みでスゴイ精神擦り減らすの。

そんな擦り減った精神を補ってくれたり、支えてくれるのは音楽。そういうわけで今回は就活生応援企画として、就活時に聞きたいおススメ曲をご紹介。

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桑田佳祐作品で一番好きな曲は「TSUNAMI」でも「勝手にシンドバッド」でも「白い恋人達」でもなくて「SEA SIDE WOMAN BLUES」なんですよね

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貴方の一番好きな歌手の一番好きな歌ってなんですか?

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RADWIMPS「Mountain Top」「Shape of Miracle」感想

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RADWIMPSのニューシングル「Mountain Top/Shape of Miracle」が2月21日にリリース、それに伴い「Mountain Top」の音源が映画「空海 -KU-KAI- 美しき王妃の謎」の映像に合わせて流される映像が2月6日に、「Shape of Miracle」のMVが2月20日にそれぞれYouTubeにて公開された。

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星野源「ドラえもん」感想

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星野源が新曲「ドラえもん」のMVを公開した。

 
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絶対に推していきたいポルノグラフィティの「君」を想うセツナ曲10選!

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今回の「絶対に推していきたい10選シリーズ」はポルノグラフィティです。僕の音楽人生における重要なキーマンが彼らでした。最近はあまり熱心に彼らを追うことはしなくなってしまいましたが、彼らの曲を久しぶりに聞くとやっぱり素敵な歌詞が沢山あるなぁと思わされます。そんなポルノの中でも今回は「君」や「あなた」という言葉をキーワードに切なさを感じる曲に焦点を当てて厳選した10曲を紹介できればと思います。

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