星野源 DOME TOUR 2019 「POP VIRUS」をナゴヤドームで観た。

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スゴいライブだった。

そりゃあ、2018年最後にして最高の名盤となった「POP VIRUS」を引っさげたツアーなのだから、良くない訳が無い。のだけど、それにしたって良かった。

 まず特筆したいのが脇を固めるバックバンド、バックダンサーが日本最高峰のミュージシャンやダンサーばかりという点。ギターには元東京事変、現在自身のバンド、ペトロールズを率いながらも様々なミュージシャンのバックバンドとしてギターを演奏する長岡亮介。OKAMOTO'Sのベーシストでありながら、吉澤嘉代子のサポートメンバーや音楽番組のMCをもこなし、Fenderとの契約も交し、今や若くして日本を代表するベーシストとなったハマ・オカモト桑田佳祐bank bandなど、日本を代表するミュージシャンのバックバンドを担当する河村"カースケ"智康。MPC奏者として国内外でライブ活動を行うSTUTS。Perfumeを中心とした様々なミュージシャン楽曲やCM曲の振り付けを担当するMIKIKO率いるELEVENPLAY。その他、実に巧みな演奏家が揃った今回のライブの演奏は圧巻の一言だった。小手先で作られた訳じゃない、打ち込みと生音が融合した「POP VIRUS」の世界がCDと同じようにドームにも響き、またダンスによってCDの世界観が一層深みを増していく光景は、日本最高峰の演奏家・振付師・ダンサーが居てこそのものだった。

そしてライブ演出やセットリストのひとつひとつも、派手に演出過多な事をするわけじゃなく、じっくりと抑え込まれ、でもここぞと言う時にはド派手なドームならではのギミックやサプライズも用意している所にもグッと来る。4万人を相手にしたら、単に分かりやすい演出や分かりやすい選曲をしたくなりそうなものだが、敢えてそういう演出や選曲をせず、緩急のついたライブに仕立てているところがこのライブが良いものになっている理由のひとつだろう。

何より。何よりである。

星野源という一人の人間が持つ魅力がとめどなく溢れるように体感出来るところが今回のツアー(或いは、星野源が作り出す全てのコンテンツ)そのものの魅力となっているのが素晴らしいなと思わされる。彼は激しい煽りもしなければ、誰もがハートを撃ち抜かれるようなキザな事も言わない。けれど、誰に対しても平等で、「日常」という名のありのままの自分を曝け出しながらライブを、曲を作っている。それが歌詞にも、ライブのセットリストにも、演出にも、ステージの構造にも、彼とバックバンドの会話にも、それはもう3時間あるライブの至る所に現れていたのがなんとも印象深い。実際に話したことも無いし、そんな機会も無いだろうけど、星野源現代日本における最高のエンターテイナーの1人だが、それ以前にどうしようもなく素敵な人なんだろうと今回のライブを見て痛感した。

最先端の音楽、最高峰の音楽家で紡ぐ「日常」。素晴らしいエンターテインメントでした。感服。