就職活動と「二十九、三十」 〜クリープハイプが私に示した道〜

はじめに

 就職活動と「二十九、三十」 – クリープハイプが私に示した道 (ふじもん) 2017/5/2 | 音楽文 powered by rockinon.com
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就職活動をはじめてから2ヶ月が経ったが、何の成果も得られないままだ。周りの同期達はどんどん選考を進めているし、私が知らないだけで内定を貰ってる奴もきっといるんだろう。そんな同期を横目に、今日もまた私のiPhoneにはお祈りメールが届いてた。

書類で何を分かった気になってんだ、と大声で叫びたくなる程に、自分の22年の人生をたった紙切れ1枚で否定されてるような気分が続く。それは所詮「書類で分からせる事が出来なかった己の問題」でしかないし、何も私が志望した会社の採用担当が結託して私を落としまくってるなんてことは無いし、採用担当は私の人生を全否定している訳でもない。本当に縁がなかった。自分の力量不足。何かのせいにするのはただの甘え。分かってる。分かってるけど誰かのせいにしないと気が狂いそうになる。

そうなるともう心の中で色んなことを後悔するしかない。1年前に父親が嫌になって母親と妹と一緒に家を飛び出したこと、留年したから人より就職活動の準備期間が長かったにも関わらず何の準備もしてこなかったこと、母親の忠告を聞かず専門学校ではなく大卒の資格欲しさにランクの低い私大に入ったこと、そもそも高校受験の時点で甘えまくったたこと。そんなもの今更どうにかなる事でもないし、何なら別に後悔する事でもない。あのままあの父親について行ったら就職活動含めもっと追い詰められていたかもしれないし、傍から見ても準備なんかしてなかった奴だってちゃんと選考に進んでいる奴は進んでいるし、留年した1年を含め大学5年間で得たものは知識以外にも沢山あってそれが志望業界に間違いなく繋がってるし、高校もじゃあ他にどこに行けばよかったのかと言われたら困るし。「反省」はあっても「後悔」は無いはずなのに、「後悔」ばかりが先に立ち「反省」していない自分の甘さにつくづく嫌になる。

お気に入りのヘッドホンに繋がってるのは、就職活動直前に4万叩いて買ったiPod classic。就職活動に金がかかることは知ってたはずなのに何でこんなものを買ってしまったんだと後悔しながらも選曲している自分が馬鹿馬鹿しい。ふと手が止まったのはクリープハイプの「二十九、三十」。あたたかいギターの音色の後、尾崎世界観の癖のある声が私の鼓膜を揺らした。

いつかはきっと報われる

いつでもないいつかを待った

誰かがきっと見てるから

誰でもない誰かを待った

 「努力は報われるよ」なんて、「誰かはきっと見てるよ」なんて、何の足しにもならない言葉だ。自分の努力を知らない奴や自分のことを見てない奴に限ってこんな薄っぺらな言葉を投げかけてくる。そんな言葉に幾度となく期待を持たされ、結局その期待は何にもならなかった。その何にもならなかった原因はきっと私なのに、どうしょうもないクソだから期待を持たせた奴のことを嫌いになりそうになる。

丁度良い所は埋まってて

今更帰る場所もない

自分が第一志望に選んだ会社にはきっと私より学歴もあってコミュニケーションも巧みで業界に詳しい人が選ばれるべくして選ばれているんだろう。私にとって丁度良かった筈の所は当たり前のように埋まってた。だからって今更志望業界や職種を変えるわけにもいかない。

現実を見て項垂れる 理想を聞いて呆れ返る

折角の機会だから大手の会社を受けてみたと業界をよく知る卒論の担当教授に話してみれば、半ば呆れたような顔をされる。その呆れは当然のように、お祈りメールという現実となって私の元に返ってくる。

もしも生まれ変わったなら

いっそ家電にでもなって

空気清浄機とかなら

楽してやっていけそうだな

ああ、いっそこのままあの頃に戻ってやり直せたらいいな。全く違う人生を歩むことが出来れば楽しいのかな。人生イージーモードで難なくやり過ごせたら楽だろうな。モラトリアムが一生続いて酒を浴びるほど飲めたらな。そんな事が頭の中を何度も何度もリピートしてる。

でも

でも、それでも、未来に期待してる。

あー なんかもう恥ずかしいくらい

いける様な気がしてる

明日の朝 恥ずかしくなる

いつものやつだとしても

ずっと誰にも言えなかったけど

サビなら言える

ホントは未来に期待だってずっとしてたいし、まだまだなにクソって思ってるし、落とした会社全部後悔させてやろうって、自分が後悔するんじゃなくて、アイツを採用しとけばよかったって後悔させてやろうって。親父も、採用担当も、教授も。みんなが見直すようなことしてやろうって。変わってやろうって。ホントはそう思ってるんだ。

前に進め 前に進め

不規則な生活リズムで

後悔なんか置いてきぼりにして、ただ前だけを見つめて、前に進んで。崖にぶち当たっても、落とし穴に躓いても、どれだけ辛くても、後ろじゃなくて前だけを見て。たとえ今は回り道でも、自分の今までの選択が間違ってなかったことを信じて。未来の自分が変われるように。

ちょっとズレる もっとズレる

明日も早いな

自分の期待に明日の自分が答えれるように。

この曲に励まされる事が無くなるように。

自分が変われるように。

前に進め

私は、前に進む。