かなりヤバイよ、「ヤバイTシャツ屋さん」!!
ヤバイTシャツ屋さん、というバンドをご存じだろうか。「また変な名前のバンドが出てきたな~」なんて思う人も多いだろう。安心してほしい。変なのはバンド名だけじゃない。この人たち大体変だ。
まずは彼らの公式HPをご覧いただこう。
公式HPからしてこのユルさである。ツッコみだしたらキリが無いほどボケ倒している。他バンドの名前とかガンガン出てくる。嘘もつき放題だ。公式HPとしてバンドに関する情報を発信しようなんて全く思っていないだろこれ。そもそも見辛いことこの上ない。
ユルいのはHPだけじゃない。彼らの公式Twitterアカウントを見てみよう。
クソワロタ共和国 pic.twitter.com/NomvZm4Lfs
— ヤバイTシャツ屋さん(バンド) (@yabaT_official) 2016年6月22日
いや、まじで新録音源一曲だけやのにどんだけみんな買ってくれるねん。本当にありがたい。これでもし今後全部新録の13曲入りアルバムとか出すことになったらどんだけ売れるねん。13倍ぐらい売れるんちゃうん。すごいな。ドリカムやん。おれらドリカムぐらい売れるんちゃうん。
— ヤバイTシャツ屋さん(バンド) (@yabaT_official) 2016年6月22日
ついにヤバイTシャツ屋さんも、吉幾三先輩と名前が並ぶようになったか・・・ https://t.co/Ri6dPPeule
— ヤバイTシャツ屋さん(バンド) (@yabaT_official) 2016年6月17日
昨日はメンバー3人並んで凛として時雨さんのライブを見ました。終始、「メンバー編成いっしょやのに。なんで???なんで??メンバー編成いっしょやのに?どうなってんの??俺らもこれ出来なあかんのちゃうん?メンバー編成いっしょやし。」って言ってました。メンバー編成いっしょやのに。。。
— ヤバイTシャツ屋さん(バンド) (@yabaT_official) 2016年5月29日
ユルい。他バンドの名前はHP以上にガンガン出てくるし、自分たちのCDがおもっくそ転売されてるのを見て「クソワロタ共和国」だ。これ、メンバーのアカウントじゃなくてあくまでもバンドのアカウントだからね。ユルすぎる。
「こんなふざけたバンドのことだから、どうせ音源もふざけてるんだろ」と思ったそこのあなた。音源を聞いてから判断してほしい。
うん。どう判断されるかは各々の自由だが、おそらく大多数の人が「ふざけてる」と思うだろう。僕もそう思う。そりゃあな。「ネコ飼いたい」しか言ってないもん。そりゃあな。
でも、彼らの「ふざけてる」の前には「いい意味で」という枕詞が付くと思う。ここまで突き抜けた「ふざけ」は魅力になってしまう。この「ネコ飼いたい」、1度聞いたら絶対に忘れられない曲だと思う。歌詞は基本的に「ネコ飼いたい」だけ、メロディも2パターンのみ。極端に緩急のあるサウンド。敢えてここまで分かりやすく印象に残りやすい構成にしてしまうことで1度聞いただけなのに口ずさめてしまう曲になっているのだ。
他の楽曲も聞いていただこう。
批評的な視点を持った切れ味鋭い歌詞。それも社会を批判するようなものではなく、あくまでも「あるあるwww」とおもわず言いたくなるような、自分たちの半径3m以内のモノをテーマにしている。実に人間味に溢れた歌詞だ。みんな思ってて、でもなかなか口には出せないようなことを彼らは堂々と歌にしている。それこそが彼らの魅力だ。
実際、彼らを評価する音楽関係者は多い。
「こいつら売れる気ないやろ!でも、これから来ると思いますね!!」
ヤマサキセイヤ(キュウソネコカミ)- 2015年5月17日 FM802 "MUSIC FREAKS" より
「惚れた。モラトリアム感爆発のギミックバンドと笑うなかれ。オレは泣いたよ。」
大谷ノブ彦(ダイノジ) - 2015年8月"出れんの!?サマソニ"選考員コメントより
「くやしいんですけど、ハマりました。」
鹿野淳(音楽ジャーナリスト) - 2015年11月10日 InterFM "ONGAKU NOMAD"より
「ヤバイTシャツ屋さん、天才だと思った。」
ピエール中野(凛として時雨) - 2016年4月某日、直接言われた。
「最高に笑った、その上にめっちゃカッコ良かった。最高だなあいつらはw早くまた見たい♪」TAKUMA(10-FEET) - 2016年5月29日 Twitter より
「ヤバイTシャツ屋さんあるある、早く言いたい。PV、スタジオで撮りがち。」
レイザーラモンRG - 2016年6月10日 "DRF 2016"より
「ヤバイTシャツ屋さん、大好きなんです。」
松井玲奈 - 2016年6月13日 日本テレビ「PON!」より
上記したコメントは公式サイトからコピペしたものである。レイザーラモンRGは別に評価してるわけじゃないなこれ。ともかく、彼らの活動が大きなうねりとなっていることは確かだろう。
歌詞の内容は「キュウソネコカミ」なんかと似ているし、彼ら自身その自覚はあるのだろうが、個人的にはキュウソとヤバTでは意図するものが違うのではないかと思う。キュウソに比べてヤバTのほうがより共感できる、「あるある」な歌詞なのだ。だからここまで人気になったのだ。
今年の各地夏フェスに出まくり(本人曰く「一時の[Alexandros]バリ」だそうだ)な彼ら。ビクターロック祭り、COMIN'KOBE、VIVA LA ROCK、百万石音楽祭、DRF、やついフェス、FREEDOM NAGOYA、京都大作戦、見放題、UCHU FES 、ピエールフェス 、ROCK IN JAPAN、山人音楽祭。既に終わってしまったものもあるが、いずれかのフェスに参戦されるかたはぜひチェックしていただきたい。CDもタワレコ限定シングルが発売中&3rdシングルの発売がすでに決定している。ここまで大きく活動を展開しておいて未だにインディーズなのだから驚きだ。
彼らの1stシングルのタイトルは「そこまでヤバくない」だったが、十二分なほどに「ヤバい」彼らの活動から目が離せない。