Base Ball Bearギタリスト湯浅将平の脱退について思うこと

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natalie.mu

 

上手く言葉に出来ないと思いますが、書き連ねていこうと思います。

Base Ball Bearは僕にとって、青春時代を彩ってきたバンドであり、彼らのサウンドこそ僕の青春でした。どんな他の音楽よりもキラキラしてて、青春を感じる事の出来る歌でした。そしてここ数年の彼らの音楽性は青春というキーワードを捨て、さらに大人の深み、人の感情の深い部分、そして社会派な物へと変化してきました。その変化と同じように僕も年齢を重ね、青春時代を回帰するように彼らの過去作を聴き、今を生きていく糧として彼らの新作を心待ちにしていました。そんな中で唯一変わらなかったものがメンバーでした。沢山の深い知識を持つこいちゃん、可愛らしくもおじさん臭さもある関根嬢、馬鹿元気なホリくん、そして寡黙でどこか愛くるしい湯浅。高校時代毎晩聞いていたSCHOOL OF LOCKでの彼らも、DVDの特典の副音声で映像とは関係のない話で盛り上がりまくる彼らも、ライブのMCで爆笑させてくれる彼らも、ずっと続くものだと思っていました。サウンド面でも、ライブの演出面でも、MCでも、それ以外のいろんな部分でも彼らの仲の良さや、キャラが立ちまくってる姿を見て、とあるライブでの「この4人が、この4人だけがBase Ball Bearでした」というこいちゃんの口上を信じていました。信じ続けていました。

昨年の「C2」制作の際、湯浅が原因で予定が大幅に狂ってしまったことがあったそうです。デビューの際、PV撮影に8時間遅れたこともよく笑い話にされていました。一昨年のツアーの際、ボーカルの小出さん自身が撮影したドキュメントにおいて、湯浅は名古屋公演の直前、相当に怒られていました。今思えばそういう節のある人だったのかなと思います。寡黙を飛び越えて喋らな過ぎる部分を含め、なかなか社会に適合出来てないのかな?って思う瞬間はありました。それでもメンバーが皆学生時代からの友人ということもあって、笑い話になっていたし、バンドってそもそもそんなに社会に適合しなきゃならない職種だとも思わないし、ファンである僕としても別にどうこう感じる事はあまりありませんでした。湯浅がメンバーに怒られるのはメンバーが皆音楽を本当に愛しているからだし、ファンの人たちを喜ばせたい、そして音楽をもっともっと面白くしたい、なにより湯浅を信じているからこそのことだったんだと思っています。彼がBase Ball Bearの一員である、そのことが何より大切なことでした。勿論、技術的な面、メンバー間でどうこう、ということはあったと思います。それでも僕たちファンは湯浅将平という人がそこにいるということにまず喜びを見出していた部分があったんじゃないかと思います。何故ならあの4人だけがBase Ball Bearだと信じて疑わなかったから。

こなそんフェスで、湯浅が体調不良で出演は代役を立てて行うと聞き、不安になりました。でもその不安はその先にあるツアーや制作に向いたもので、まさか「4人のBase Ball Bear」そのものが揺らぐとは思っていませんでした。今日の発表には心底驚き、寂しさを感じずには居られませんでした。寂しいのです。湯浅のギターも、ダンス湯浅も、「ギター湯浅将平!」というこいちゃんのお決まりのセリフも、あの4人揃った僕たちを笑顔にしてくれるMCも。全部全部もう見れないのかと思うと悲しくて寂しくて仕方ありません。

そして、学生時代からずっと続けてきたモノがこんな一瞬で、それもこんな終わり方を迎えるのかと思ってしまいました。蒸発して、話し合いも持たれないまま脱退。こんな終わり方あまりにも寂しすぎます。今までの15年間はなんだったんだろうと、当事者でも何でもない僕ですら思ってしまいます。僕にも中学時代からずっと一緒にいる友人が沢山います。勿論、仕事での付き合いというモノではないので彼らと一緒にしてしまうのは違う気もしますが、それでも、自分の友人関係すらも不安になってしまいました。彼らの関係性がとても羨ましかったからこそ。

今後のBase Ball Bearがどうなってしまうのかが何より不安です。ベボベはギターバンドです。15年間揺らぎなくギターサウンドを鳴らし続けました。そんなベボベからギターが無くなってしまいました。当面はサポートを入れてということになりますが、その後は果たしてどうしていくのかが見えなさすぎて怖いです。Base Ball Bearの今までも、そしてこれからも壊さないような活動が出来ればこんな良いことは無いと思います。とても難しい事だと思うけど。何より、また湯浅が戻ってこれる環境を残しておいて欲しいなと思います。もう戻れない、なんてあまりにも寂しすぎるから。

最後になりますが、僕はこれからもBase Ball Bearの音楽を信じ続けようと思います。どんな結果になるかは分らないし、それ次第では離れてしまうかもしれないけど、少なくとも今は彼らを信じています。だって彼らの音楽に救われた1人だから。大変だとは思いますが、まずはツアー、期待しています。

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