【RIJF】ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2019 ふじもと的ライブ感想集 ~DAY 4~

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8月11日に開催されたROCK IN JAPAN FESTIVAL 2019 4日目に参加してきました!

僕が見た各ステージの感想を記していこうと思います。

ももいろクローバーZ(GRASS STAGE 10:30~)

僕にとっての初RIJF、初めてのステージはGRASS STAGEのももいろクローバーZ。僕と同い年位の女の子が、アイドルとしてロックフェスとして日本最大を誇るステージを満員にして歌っている姿にビリビリしたものを感じてしまった。

MCでは自ら年齢を「結構イッてる」と自虐的に話すシーンも。確かに20代も後半にさしかかっている彼女たちは「アイドル」という枠組みで考えると「結構イッてる」のかもしれないが、思えば彼女達がブレイクしたのは2011~12年にかけてで、もう10年にも近い時間、ももクロはアイドルシーンの、そして日本音楽シーンの第一線をももクロは山あり谷ありの中で走り続けたということになる。年齢は努力の現れ。彼女達のアイドルとしての努力と覚悟が垣間見えたMCだった。

ももクロを見るに当たって「走れ!」どうしても聞きたかったのだが、他に気になっていたステージがあったのでももクロのステージは半分程しか見れなかった。今回ラストに「走れ!」を歌っていたが見逃してしまった。高校時代「モテキ」に影響されて「走れ!」を鬼リピしていた当時の僕を供養するためにも、いつかまたももクロはリベンジしたいなと思う。

SET LIST

1.ロードショー

2.あんた飛ばしすぎ!!

3.ワニとシャンプー

4.サラバ、愛しき悲しみたちよ

5.The Diamond Four

6.笑一笑 ~シャオイーシャオ!~

7.ココ☆ナツ

8.走れ! -ZZ ver.-

夜の本気ダンス(PARK STAGE 10:30~)

ももクロを途中まで見て、PAK STAGEで夜ダンをチラ見。そのバンド名に相応しく、オーディエンスを本気で躍らせるようなダンスロックチューンに僕も否応なく身体が動いてしまった。Vo.米田さんは男の僕から見ても色気ムンムンというか、こんな朝から見ていいのか...?と思わず思ってしまう程、身も蓋も無い言い方をすればエロかった。ああいう色気が僕も欲しい。

SET LIST

1.WHERE?

2.Sweet Revolution

3.Movin'

4.B!tch

5.fuckin' so tired

6.Take it back

7.Crazy Dancer

8.Forever Young

9.TAKE MY HAND

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ビッケブランカ(HILLSIDE STAGE 12:30~)

お昼を過ぎた頃、小高い丘のそばにあるHILLSIDE STAGEに軽快なピアノのイントロが鳴り出す。ピアノポップを愛するシンガーソングライター、ビッケブランカの登場だ。

まずは軽快に「ウララ」を歌い切ると、「次は夏フェスで歌うと気持ちが良い曲を」と何故か韓流スターのようなカタコトで話すと「夏の夢」。真夏のうだるような暑さの中に響く、アーバンでメロウな「夏の夢」はそれだけでエモーショナルな気分にさせられる。

続けて「少しバラードを歌わせてください」と始まったのは「まっしろ」。「夏の夢」とは対極の「冬のバラード」だが、ビッケの情緒たっぷりな歌いざまに見ているオーディエンスがどんどん引き込まれていくことをジワジワと感じる。

そしてライブは佳境へ。これまでキーボードを演奏しながら歌い上げていたビッケだったが、ホワイトファルコンというギターを手にし、スタンドマイクが用意される。「ロキノンっぽい曲を」と言って歌ったのは「Black Rover」。疾走感のあるロックチューンはなるほど確かにこのフェスのパブリックイメージに近いものかもしれない。ビッケのようなピアノ中心のシンガーソングライターが出演するのは本人の側からしても色々と思うところがあるのかもしれなくて、それに対するひとつの回答としてこの曲を演奏したのかもしれない。

そして最後の曲として演奏されたのは彼の新たな扉を開いた最新曲「Ca Va?」。ジャジーなイントロから一転して目まぐるしく展開するエッジーなダンスチューンはこの夏の陽気に相応しいサウンドに、HILLSIDE STAGEは一気に無国籍ディスコ会場の様相。会場にいるすべての人を踊らせるだけ踊らせて、ビッケブランカのステージは幕を下ろした。

シンガーソングライターならではの自由さがそのまま楽曲やステージに反映されたビッケのステージは、さながら玩具箱。次はRIJFのもっと大きいステージに立っている彼が見たいし、その夢はすぐに叶うことだろう。

SET LIST

1.ウララ

2.夏の夢

3.まっしろ

4.Black Rover

5.Ca Va? 

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吉澤嘉代子(BUZZ STAGE 13:50~)

午後2時近く、一日で一番暑くなる時間のBUZZ STAGEには魔法にかけられたようなSEが響く。ひたちなかには2年振りの登場となる吉澤嘉代子。チャイナ風のドレスと煌めくビビッドピンクのアイシャドーが印象的な姿でBUZZ STAGEの舞台に立つと、手元にはスタンドマイク。ピアノとギターのアンサンブルから始まったのは、彼女の代表曲「残ってる」。自身最大のヒット曲を1曲目に持ってきたのには正直驚いた。この曲のテーマである「夏の終わり」には少し早い季節ではあるが、もう間もなく訪れる「季節が変わる瞬間」に想いを馳せながら彼女の歌声に酔いしれてしまう。

前日、吉澤嘉代子は自身のTwitterにて「バチボコにぶちかまそ」と宣言していた。

ライブのMCでもTwitter通り「バチボコにぶちかましに来ました!」と観客を大いに煽るような、比較的大人しい彼女には珍しい言葉が飛び出す。ロックフェス、それも名前がロック・イン・ジャパンという名のフェスである。彼女なりのロックの現れの1つが「バチボコ」だったのかもしれない。

そんな彼女なりの「ロック精神」はセットリストにも如実に反映されていて「シーラカンス通り」「えらばれし子供たちの密話」「地獄タクシー」と、彼女の楽曲の中でもアダルトであり、大人モードな曲が並ぶ。「えらばれし~」のスキャットや「シーラカンス通り」の歌いっぷりには特に圧倒される。「バチボコにぶちかます」という言葉は伊達じゃなく、このゾーンの曲たちを初めて聞いた人にはきっと刺さるモノがあったのではないだろうか。

とはいえ「えらばれし~」では歌詞を途中噛んでしまうシーンもあり、その瞬間の彼女は「やっちゃった!」といたずらっ子の子供のような笑顔をしていたのが印象深い。

終盤戦に入って歌われるのは「泣き虫ジュゴン」。うだるような暑さのひたちなかだったが、この曲を聴いている間だけは、まるで深く深く深海へ潜っていくような思いに駆られる。

そしてラストは「ストッキング」。ずっと僕にとって憧れだったROCK IN JAPAN FESTIVALで、大好きな吉澤嘉代子のステージを観れたこと、そしてその締めが僕にとってかけがえの無い曲である「ストッキング」であったこと、とても嬉しかった。大人になった僕だからこそ、学生時代から憧れたこのフェスにやってこれた。大人になって失ったものもあったけど、大人になったから出来ることもある。ひたちなかで彼女の歌声を、ストッキングを聞いたからこそそれに気付くことができた。

今度は屋根の無いもっと大きなステージで、彼女の天に迄伸びるような歌声をひたちなかで聞きたいものだ。

SET LIST

リハ:恥ずかしい

1.残ってる

2.シーラカンス通り

3.えらばれし子供たちの密話

4.地獄タクシー

5.泣き虫ジュゴン

6.ストッキング

fujimon-sas.hatenadiary.jp

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さユり(SOUND OF FOREST 14:40~)

そろそろ陽が傾きだしてきた15時前、森の中に立つステージ、SOUND OF FORESTにはさユりの姿。転換時、バンドセットの設置はなく、ステージ上には大きなラグと、そこに胡坐で座ってギターのセッティングをさユりひとりで進めていた。

定刻通り、さユりが改めてステージに登場する。やはり一人きり。弾き語りだ。

まずは「平行線」そして「フラレガイガール」。静かに、でも彼女の持つヒリヒリとした焦燥感は絶えずその音に鳴りながら、ひたちなかの森へと木霊していくのを感じる。

思えば今年に入ってからさユりはファンクラブの閉鎖、そしてヤマハからの退所など、彼女にとってターニングポイントとなったであろう出来事が数多く起きた。そういったこともあっての弾き語り出演なのだろう。

曲間には雨のSEを流すさユり。そんなSEに反して曇り空からは陽が差し込むSOUND OF FOREST。さユりは「どうして雨の音を流してるのに晴れてくるの」と話す。最初こそ、クスクスと会場から笑い声が漏れたが「晴れてると隠れれなくなりそうで嫌だ」と話す彼女の姿は真剣そのものだ。

そんなMCを経て「それでも誰かに見つけてほしい」と歌う「ミカヅキ」は圧巻の一言。誰かに認めてほしいという彼女の満たされない承認欲求が詰め込まれたような歌詞が、ギターの弦を激しく掻き鳴らす彼女の姿と重なりあってSOUND OF FORESTに詰めかけたすべての人の心に突き刺さる様が見える様だった。

そして彼女自身のメインテーマのような曲、とさユりが話して演奏されたのは「酸欠少女」。未音源ながらも彼女にとっても思い入れのある曲なのだろう、他の曲に比べても力が入っていることを感じる瞬間だった。

そして最後に歌われたのは十億年。この歌詞の通り、きっと彼女はいつだった巨大な不安と戦っているのだろう。そしてその焦燥感が楽曲に反映されることで彼女らしさが生まれている。魂を削るように歌う彼女の姿に僕は釘付けになってしまった。まだまだ大変な状況は続いているのだろうが、めげずにこれからも音楽活動を続け、またRIJFの地で彼女の歌う姿を見ることを楽しみにしている。

SET LIST

1.平行線

2.フラレガイガール

3.ミカヅキ

4.酸欠少女

5.十億年

[ALEXANDROS](GRASS STAGE 15:30~)

夕刻のGRASS  STAGEには[ALEXANDROS]...なのだが、深夜バス→特急の乗り継ぎでひたちなかにやってきたふじもと、ここでダウン。頭痛が酷く、完全に熱中症の症状。無理をするのも良くないと思い、ポカリをまとめ買いしてドロスが出演中はGRASS STAGE横のこもれびスタンドで暫しの休憩。

とはいえGRASS STAGEからの爆音はこもれびスタンドにもガンガン聞こえてきて、[ALEXANDROS]の熱演はステージを観ずとも伝わってきた。

ブレイク当時はキメ曲だった「Starrrr」も、今や3曲目にサラっと歌ってしまうのを見ると、この数年で彼らがロックシーンに築いた功績を強く感じる。その一方で「アルペジオ」や「Mosquito Bite」などの比較的新し目の曲も既に浸透していたのも彼らの影響力の大きさを感じさせた。

新曲の「月色ホライズン」も披露された。「sleepless in brooklyn」の洋楽的な切り口とは異なる、日本語の美しさや響きが印象的な1曲となっていた。しかし新曲を合唱させる川上洋平には少し笑ってしまったが…笑

そして最後は名曲「ワタリドリ」で締め。ひたちなかの大空に、音楽でひとつになった6万人の想いという大きな鳥が飛んで行ったような気持ちになった。

SET LIST

1.Adventure

2.アルペジオ

3.Starrrrrrr

4.Mosquito Bite

5.Kick&Spin

6.PARTY IS OVER

7.月色ホライズン

8.ワタリドリ

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マキシマム ザ ホルモン(GRASS STAGE 16:45~)

引き続きGRASS STAGE。体調も回復したのでステージがちゃんと見える場所から初のマキシマム ザ ホルモン。ワンマンライブは超が付くほど毎回激戦なので、こういったフェスなんかで見る機会が貴重になってくる。

巨大ビジョンに「マキシマム ザ ホルモン」の名前が出るとGRASS STAGE前は狂騒に近いほどの盛り上がりを見せる。

彼らがいつも入場SEとして使用している「スペースコンバイン」を皆、心待ちにしていたが、全く違う曲が鳴り始める。ラモーンズの「ブリッツクリーグ・バップ」だ。場がしばらくキョトンとしていると、男メンバー3人がサングラスをかけて舞台袖から入ってくる。いつもはセンターに立つダイスケはんがドラムに座り始まったのは「拝啓VAP殿」!!ホルモンのイメージとは乖離したポップパンクに衝撃と感嘆の声がGRASS STAGEから上がる。途中までは男メンバー3人で曲が進んでいったが、サビになるとどこからともなく深紅のドレスに身を包んだナオが登場!

「拝啓VAP殿」が終わり、2曲目は何だとワクワクしていると「ありがとうございましたー」とステージを去るホルモン。1曲でステージを去ってしまった裏切りに「え、マジ?」とオーディエンスが皆ザワザワしていると、改めて「スペースコンバイン」が鳴り出し、4人が再登場。仕切り直しで始まったのは「恋のメガラバ」!遂にマキシマムザホルモンの本領発揮と言わんばかりの演奏が6万人がギッシリ詰め込まれたGRASS STAGEに鳴り響く。

その後も「F」や「便所サンダルダンス」「シミ」などの定番キラーチューンをこれでもかとぶち込んでくる一歩で「maximum the hormone Ⅱ ~これからの麺カタコッテリの話をしよう~」や「G'old~en~Guy」などの新曲群もガンガン披露するホルモン。徹底したラウドサウンドに、意味が無いようでその実徹底的に練られた歌詞が乗っかる彼らの楽曲は、ロックシーンに想像出来ない程の影響を与えながらも、未だ唯一無二の存在で在り続けている。

その唯一無二さはMCでも健在で、岡崎体育のネタを拝借してきたり、数十分前まで同じステージに出演していた[ALEXANDROS] の川上洋平が本当に着用していたシャツをダイスケはんが着てきたり、ロッキング・オン代表取締役社長である渋谷陽一を亡くなったことにしてしまったりと縦横無尽。一見すると無茶苦茶なようで、引くところと押すところをきっちりと考えているその様は、さながらプロの芸人のトークのよう。

濃密な30分の最後には「どんなライブのチケットでも当たる」という「恋のおまじない」からの「恋のスペルマ」!!モッシュ・ダイブが禁止されたこのROCK IN JAPAN FESTIVALだが、サークルは禁止されておらず、GRASS STAGEには特大のサークルが生まれ、砂ぼこりがそのサークルの規模の大きさを物語っていた。

ROCK IN JAPAN FESTIVALに、そしてその中でも最大キャパのGRASS STAGEに長年出演し続けるバンドにはその理由がある。ホルモンも、[ALEXANDROS]も、今のロックシーンを牽引し、支える、シーンにとって欠かせないスターバンドだ。そしてベクトルは真逆ながら、ホルモンもドロスも、ロックスターの貫禄をバチバチに感じて止まないアクトだった。これから先のロックシーンもこの2組が居れば安心だ。

www.youtube.com

SET LIST

1.拝啓VAP殿

2.恋のメガラバ

3.maximum the hormone Ⅱ ~これからの麺カタコッテリの話をしよう~

4.「F」

5.シミ

6.便所サンダルダンス

7.G'old~en~Guy

8.皆殺しのメロディ

9.恋のスペルマ

Base Ball Bear(LAKE STAGE 18:35~)

本格的に陽が落ちてきたひたちなか。DAY 4 LAKE STAGEのトリはBase Ball Bear

GRASS STAGEに立ったこともある彼ら。LAKE STAGEのトリはGRASS STAGEのトリと演奏時間が丸被りで、だからこそrockin'onから信頼されているバンドがココに据えられる印象がある。その信頼をベボベならキッチリと返すだろうと、オーディエンスである僕も確信しながらそのステージが始まるのを今かと待ち望んでいた。

開演予定の5分前になると、小出、関根、堀之内の3人がサウンドチェックに現れる。音の感触を身体に馴染ませるように一音、また一音と音を出す。

音を出すに留まっていた堀之内のドラムが徐々にリズムを生み出す。小出の簡単な挨拶と「お互いに声出しの練習をしましょう」というひとこと始まったのはなんと「The Cut」!もともとRHYMESTERとしか演奏されなかったこの曲がツアーで突如として演奏され、いつしか彼らのライブに欠かせない鉄板曲となったのが昨年。いよいよサウンドチェックで演奏される日が来ようとは思わなかった。タダのミクスチャーロックではない、ロックバンドがロック的文脈でヒップホップを奏でるこの曲が演奏を重ねることで成長していくのを感じた瞬間だった。1日沢山のライブを見て、それなりに疲労しているはずのオーディエンスだが、サウンドチェックの段階から盛りあがりは上々だ。皆、3人の音を待ち望んでいた。

「The Cut」を途中まで演奏し、一度は袖に捌けた彼らだったが、早々に入場SE「Making Plans For Nigel」が鳴り出し、3人がそれぞれの場所に着く。音出しも早々にドラムの周りに集まる3人。夜になり、小さな虫が飛んでいるのか、小出と関根が虫を払うようなジェスチャーをオーバーに演じ、堀之内がツッコんでいるのがマイクを使ってなくても分かる。今の彼らは今まで以上に仲が良さそうで、それを見ているだけでも堪らなく嬉しくなる。

そして堀之内の4カウントから始まったのは「17才」!あまりにも気持ちが良い、突き抜けるような爽やかなサウンドがLAKE STAGEを包む。青空の下で本当なら聞きたかったが、それはご愛嬌か。

続けて「真夏の条件」!真夏の夜、少女と少年の逢瀬を歌うこの曲と、陽が落ちきったLAKE STAGEは相性がバッチリ。このシチュエーンションで聞くこの曲を存分に浴びる。

MC。14年連続出場だということ、そして久しぶりのLAKE STAGEということを話す小出。その表情はとても明るい。1年目にWING TENT、そして2年目にはLAKE STAGEに立っていた彼らが、当時の彼らなりに爪痕を残したいと思い衣装を浴衣にして出演したところ、ロクに練習もしないで来てみたら動き辛いわ下駄を履いたらバランスは取れないわエフェクターは踏めないわでロクなもんじゃなかったと今だから話せる裏話を披露する。「じゃあ来年もっかい浴衣やってみようか?」と既に来年への布石を投じる小出だったが「出れるかもわかんねぇよ!!」と堀之内の鮮やかなツッコミが冴えわたる。「じゃーザキヤマ編集長お願いします!」とrockin'on JAPANの山崎編集長へメッセージを託す。

そんなMCから「まだまだ戦っていくという気持ちを込めて」と演奏されたのは「ポラリス」。今のBase Ball Bearを端的に表したこの曲は、この先15年目、20年目とこのフェスに出演し続けたいという所信表明のような味わいがしたし、彼らはきっとそうやってロック史に足跡を遺し続けることだろう。

「新曲やります!」と小出が高らかに宣言して始まったのは「今は僕の目を見て」。9月に配信&ライブ会場限定パッケージ版でリリースされる2nd E.P.「Grape」に収録されるこの曲が、この日演奏されたどんな曲よりも瑞々しい鳴りをしていたことが印象深い。17年もバンドを続けていれば惰性とか、手癖とかで曲を作ってもおかしくないし、そういうバンドだって正直いる。けど彼らはいつまでも新鮮な、当時17才のバンド結成の頃の初期衝動を、寧ろ今思い出しながらバンドを続けている。そのなんとうつくしいことか。

ベース関根史織とドラムス堀之内大介による圧倒的なグルーヴと、小出祐介によるシニカルなリリックがステージを包み込む「PARK」を経て、ライブは佳境へ。Base Ball Bear屈指のライブキラーチューン「LOVE MATHEMATICS」、そしてスリーピース編成では初披露となった「CRAZY FOR YOUの季節」と畳みかけるようなセットリストに、オーディエンスも負けじと跳ね、叫ぶ。Base Ball Bearというロックバンドのロックの様、そしてチームワークの妙をジリジリに感じて止まない2曲だった。

「この夏が皆さまにとって良いモノになりますよう、例えばこんな風に」という前口上から最後の曲として始まったのは「ドラマチック」。

ドラマチック 止められそうにない 止めたいと思わない

この夏がドラマチックになりますように、という願いを込めて歌われた「ドラマチック」だったが、この曲を夏に野外で聞けた時点でその夏はもう紛れもなくドラマチックなモノじゃないか、と思いながら、僕はこのドラマチックな瞬間を目に、耳に焼き付けようとしていたことは言うまでもない。

「ドラマチック」が終わるとメンバーの3人は袖へと捌けていく...が、本当にすぐさまステージへと戻ってくる。なんでも裏のGRASS STAGEでやっているUVERworldが押しているらしく、だからアンコールが出来たとのこと。「UVERworldさんありがとうございます~」と小出がユルく話すと笑いが漏れる。

アンコールとして演奏されたのは彼らの持ち曲の中でも紛れもなく一番「夏い」曲、「BREEEEZE GIRL」!!消せそうな気がしない2019年のレモンスカッシュ感覚を胸に焼き付けられて、煌めく夏の思い出をまたひとつ作りだせた気がして、なによりもずっと憧れていたひたちなかで大好きなベボベのステージを見届けることが出来た嬉しさを噛み締めながら、僕のRIJF DAY4は幕を閉じた。

SET LIST

SC:The Cut

1.17才

2.真夏の条件

3.ポラリス

4.今は僕の目を見て(新曲)

5.PARK

6.LOVE MATHEMATICS

7.CRAZY FOR YOUの季節

8.ドラマチック

En:BREEEEZE GIRL

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まとめ

そんな感じで計8組のステージを見ました。初めてのRIJFで最初こそ上手く回れなかったり、途中は体調崩したりもしてたけど、なんとか目当てのアクトは全て見ることができました。

この翌日も僕はひたちなかで沢山のステージを見ました。そちらの感想はまた後日。。。

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