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RADWIMPS「Mountain Top」「Shape of Miracle」感想

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RADWIMPSのニューシングル「Mountain Top/Shape of Miracle」が2月21日にリリース、それに伴い「Mountain Top」の音源が映画「空海 -KU-KAI- 美しき王妃の謎」の映像に合わせて流される映像が2月6日に、「Shape of Miracle」のMVが2月20日にそれぞれYouTubeにて公開された。

アルバム「人間開花」、それに伴う「Human Bloom Tour」以降初となる本格的な活動(厳密にいえば色々やってはいたのだが)ということで、どういった作品になるのか僕自身スゴク気になっていたのだが、これはいいぞと。

やっぱり僕の中でRADWIMPSのイメージ、「RADWIMPS像」と言ってもいいかもしれないけれど、それってどっかアングラ感が漂っている感覚というか、陽というよりは陰のイメージがどうしても強くて。それは多分、僕が一番RADWIMPSをよく聞いていた高校~大学生前半の時期が「アルコトロニーの定理」だとか「絶体絶命」だとか「×と〇と罪と」っていう、要はRADの歴史の中でもかなりRAD自身が暗かった時期に重なるからなんだろうな、と。今でもRADで一番好きなアルバムは「×と〇と罪と」で。このアルバムを聴くと、鈍行で大阪まで行って慣れない大阪でひとりでライブを見た日のことをよく思い出したりして。

fujimon-sas.hatenadiary.jp

君の名は。」そして「人間開花」がなんで僕にとってグッと来たのかと言うと、「RADWIMPSが陽のパワーを以って国民に戦いを挑んでいた」ところで。勿論曲の良さもあるんだけど、特に僕たちの世代なんかはそういう部分でも色々思う所はあったんじゃないだろうか。「あのRADが新海誠の映画に!?」「あのRADがMステに!?」 「あのRADが紅白に!?!?!?」っていう。音楽の良し悪しより前に、世間に大きく戦いを挑んだところにグッと来ちゃう感じ。いい意味で裏切られた感覚というか。

でも、じゃあそのまま世間にウケる、陽のパワー120%のままこの先ずっと活動するのかな、と思うと(少なくとも僕は)複雑なところもあって。「いえない」とか「おしゃかしゃま」を聴いてRADを好きになった僕としては、そういう陰のパワーを持った新しい曲も聴きたいなとどうしても思ってしまい。

そんな中で今回の「Mountain Top」は新しいRADが、「Shape of Miracle」は、陰なRADWIMPSが戻ってきたなと。

まずは「Mountain Top」の歌詞。

I'm alone on a mountaintop
私は山の頂に一人でいる

Nobody can answer me or none of them look straight at me
誰も私に応えてくれないし  真っすぐ見つめてくれない

But you climbed up high to the sky above
だけどあなたは上空へと昇っていった

How am I supposed to hide my pride
どうすれば誇りを隠せると思えるだろか

今迄のRADにはなかったタイプの歌詞だなぁと。「哲学的」と形容されることが多いRADだけど、その段階を一つ越えているというか。どちらかというと物語的。中国の昔話なんかを彷彿とさせる。映画の主題歌ってのもデカいんだろうけど。でも、「誰も私に応えてくれない」って辺りにRADのRADたる所以を感じたりもする。

続いて「Shape of Miracle」の歌詞の一節。

I will let you go
私たちは離れ離れになるでしょう

I won't say goodbye I won't look behind
別れを告げることも あなたの後姿を見ることもない

I will just leave my deepest sorrows behind
ただ深い悲しみを残すだけだ

As big as all of the joy we raise together
同じくらいの大きさまで私たちが積み上げた喜びの後ろで

この絶望感。この暗闇感。自分の手ではどうにもならない絶望というか。RADのこの感じが好きだったな、と思い出させてくれたというか。

Like no one can measure the size of the sea
誰も海の広さを測ることができないように

You'll never to notice how far my soul goes with you
私の魂とあなたの距離がどのくらい離れているのかを あなたは知ることはないのでしょう

「私」と「あなた」の話なのに、ここまでスケールが大きくなるのもRADらしくて良い。大袈裟なようで、スゴク共感してしまうのも又、RADWIMPSの音楽が好きな理由の一つかもしれない。

サウンドはピアノやストリングスが中心。これは「君の名は。」で劇伴をやったこととか、それに伴う「「君の名は。」オーケストラコンサート」に出演した事なんかが影響しているのかもしれないし、本作も映画「空海 -KU-KAI- 美しき王妃の謎」の主題歌であり挿入歌であることも大きいんだと思う。映画に寄り添える音楽作りというか。「Shape of Miracle」は「スパークル」をより壮大に、より繊細にした感覚だし、「Mountain Top」は「君の名は。」の映画劇伴曲の「御神体へ再び」を彷彿とさせる。野田洋次郎のillionっぽいって意見も多いらしいけど、illionはちゃんと通ってきてないから俺は正直わからないんだよなー。

君の名は。」や「人間開花」で見せたRADも勿論好きだったけど、僕はこの方向性は大好きだし、寧ろ「君の名は。」や「人間開花」を通ったことでその感覚がより増したような気がする。次のアルバムはどんな作品になるんだろう。期待して待ちたい。

Mountain Top / Shape Of Miracle

Mountain Top / Shape Of Miracle