今更だけど映画「モテキ」が最高って話

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最近自分の研究室のPCにNetflixを導入したんだけど、これもう蟻地獄みたいなもんですね。映画もドラマもアニメも無限に見れる。コンテンツ好きとしてはブツとして何かを持っていたいし、棚にDVDやらCDやら漫画やらが入っていることに充足感とか満足を覚えるタチだからこの手のサイトとかサービスにある種の嫌悪感を覚えていたんだけど。やっぱり入れてしまうとクソ便利だしどうしようもなく見てしまう。結局時代の流れとしてコンテンツにアクセスする時代なのは間違いない。最近じゃ研究そっちのけでプロジェクターで映画だのなんだの見てる。ガラステーブルとラグとソファーをぶち込んだ、居心地の良さだけならどこにも負けない研究室とNetflixの相性は満点。なんなら映画見るためだけに大学来てる。ホントダメ人間。そのうち研究室にピザデリバリーしてやろ。

Netflix導入して最初に見たのが映画「モテキ」だった。もう体感100万回位見てるのにまた見てしまう。新しいもの見ればいいのに。自分のこういうとこが極めて保守的というか、つまんねぇ人間だなと思わされるんだけど。でもまあ、なんでそんなに見てしまうって結局クソ面白くてクソ好きだからなんだろうなと。

やっぱり、この映画の特筆するべき点は音楽のチョイス。岡村靖幸大江千里FISHMANSPerfume竹内まりやももクロジュディマリくるり・・・。ジャンルや有名無名に関わらず良い音楽を様々に取り入れているのがスゴク良い。僕自身この映画で知ったミュージシャンが沢山居るし、皆素敵な音楽ばかり。今の僕の音楽の知識の広がりのキッカケのひとつは間違いなくこの映画。

カルアミルク

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格好悪いふられ方

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サブカルチャー映画って思われがちだし、実際まあ言ってしまえば主人公はサブカルクソ野郎だし、そこに間違いは無いんだけど、そういう界隈の音楽だけじゃない所がスゴク良いなと。音楽を聴きたいがためにこの映画を見たって全然良い。「音楽映画」としてとても優秀。知らない音楽への気付きの場なのは勿論、知っている音楽だとしても新しい発見があるのがこの映画の面白いところではないだろうか。

音楽だけじゃなくて、下北のヴィレヴァンとか当時はまだ知る人ぞ知る漫画だった進撃の巨人とか、そういう細かいネタが随所に配置されてるのもいい。ある種の「総合サブカル入門」であり、当時のサブカルチャーが映画としてこれからも残り続けた、というのもこの映画の功績だろうか。

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 あとはやはりキャスト、特に女性陣の強烈過ぎる魅力はそのままこの映画の魅力と直結している。史上最高の可愛さを誇る長澤まさみ、美麗かつ恋愛のイタめのキャラを演じきっている麻生久美子、ハマリ役過ぎる仲里依紗、ブチ切れ感が板につきまくっている真木よう子。4者4様だけど皆それぞれキャラがしっかり立っていて、主人公である幸世を悩ませ、トキメかせ、これからの道を示し、叱責する。ハッキリ言って主人公の藤本幸世は相当のクズで、どうしようもねぇ奴だ。その点がこの映画、もっと言えば「モテキ」というコンテンツにおける共通の弱点かもしれない。何故なら大半の人はこんなクズに共感なんて出来ないから。でもそんな彼だからこそ、作中で色んな人間を巻き込む力があるのも事実なのかなとも思う。

恋愛は、人間をメチャクチャにする一番の道具だ。「恋」とか「愛」が絡んだ途端に人間は、男は、女は、ヒドく面倒なことになる。そんな体験を僕は何度もしてきたし、見てきた。そんな「面倒くささ」、もっと言えば恋愛のある種の「イタさ」がスゴク的確に描かれているのがなによりこの映画の魅力だろう。物語の恋愛に直接関わってくる幸世、長澤まさみ演じるみゆき、麻生久美子演じるるみ子、それぞれが違ったベクトルで全員痛々しい。それを僕たちは俯瞰して見ているからイタいな~と思えるが、実際に恋愛している時の自分もきっとあんな感じなのだ。だから彼らは別になにも変ではないそ、自然だなぁと思う。恋愛における「イタさ」に対して自覚的にさせてくれた、という意味でもこの映画は僕にとってかけがえのない映画だなと。

個人的には、主人公の苗字が「藤本」なのは勘弁してくれ~って感じなのですが(苦笑) 地上波放送してた時に家族で見てたら親父に「お前これ主人公が藤本だから好きなのかwwwwwww」って言われて。んな訳ねぇしどんだけお前デリカシーねぇんだって思ったんですけどね。

と、様々な切り口から楽しむことのできる映画「モテキ」。おススメです!!

www.youtube.com絵

この映画が公開された翌年の高校3年の時、情報の授業で「Power Pointを活用してクラスの皆におススメのモノを紹介しよう」って授業があったんだけど、僕はこの「モテキ」を薦めたことを、この記事を書いていて思い出しました。今考えると結構な黒歴史だな...

モテキ

モテキ