Music FM等の違法音楽視聴アプリに思うこと

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先日、Twitterでこんな呟きを見つけた。

Revision of Senseというバンドらしい。バンドがMusic FMをわざわざ紹介している。なんだこれは。見た瞬間は僕の頭がおかしくなったのかとも思ったが、どうやらおかしいのは僕の頭ではないみたいだ。

ご存知の通り、「Music FM」は違法音楽視聴アプリの急先鋒みたいな存在。10代~20代パリピiPhoneには大体コレとSNOWがダウンロードされてる。タダで音楽聴きながら盛りに盛った己の顔写真をInstagramにアップすれば完璧な今どきパーティピーポーの完成だ。偏見です。クソだな。

しかし、残念なことに「音楽に身銭を切らない」「そのためなら違法アプリの利用も厭わない」というのが、今の「ライトリスナー」、つまり一般層の一般的な認識であることは抗いようのない事実だろう。今や音楽を始めとした創作物に金を払う、という行為は見る人が見れば「無駄な行為」「お金の無駄」とすら言われてしまうような時代なのだ。僕みたいな音楽好きからしたら猛烈な違和感と嫌悪感を覚えてしまうが。

例えば、食料や飲み物、衣服や住居には金がかかる。それら「衣食住」は僕達人類にとってのライフラインだ。そしてこれらを生きていく程度の生活レベルを保ちながら完全無料で済ますことはほぼ不可能だろう。一方で、音楽や本みたいな創作物って奴は「必要な量」が人によってマチマチなのだ。音楽も全く聞かないし本も全く読まない、なんて人も実は結構たくさんいる。で、Music FMみたいなアプリは「めちゃくちゃ音楽聞くわけじゃないけど、音楽無いのは辛いな~」って人にとって物凄く都合の良いアプリ。CDを買ったり金出してDLするほどファンじゃない、サブスクリプションサービスに登録するほど量も聞かない、けど音楽は聞きたい。そういう人がこういうアプリを選択していて、そういう人がどんどん増えている。これが「Music FM」の実情。

で、そもそも違法性の高いアプリなのに何故残り続けているのか。Music FMとしては「音楽を紹介している」というスタンスで、そこに「たまたま」音楽DL機能が付いているってだけなんですって。だからアプリの開発者が摘発されることは無いんですって。ましてやそういうアプリを容認しているAppleを始めとした配信サイトなんか絶対に捕まるわきゃないんです。もうね、結局法律の問題なんですよ。いくらモラルやマナーに訴えた所で「便利で安いもの」に人が群がるのは当然なんすよ。とりわけ、そういう「嗜好品」になるべく金を出したくないと思うこと、そもそも出す金も無いことは責められない。だって無い袖は振れないから。だったら法律から改訂しましょうよ。万引きや窃盗は厳しく対応されているのに何故「違法DL」は容認の傾向にあるの?やってる事としては完全に同じですよね。Music FMの利用は完全に「音楽の窃盗」であり、それを開発・提供する製作者及び配信者はは「窃盗幇助」以外の何者でもないでしょう。勿論、それを摘発するのには「どこまでを幇助とするのか」の解釈が非常に危うい。そこは国会議員の皆様に真剣に勉強して頂いて検討してもらいましょうよ。少なくともこのままじゃ日本の「音楽文化」は完全に破滅する。

 件のRevision of Senseだって、本当に「違法アプリ」という認識が無かったんでしょう。クッソバカなのは間違いないけど、そういう認識の人間がたまたま音楽で当たっただけで。バンドがああいうことを言うのもマジでやばいけど、その辺の人が違法アプリを平気で使ってそれをSNSなんかで平気で呟いているのも本当にディストピア感があって最悪ですよ。CDをリリースして、YouTubeにも公式に作品を載せて、サブスクリプションサービスも展開して。それでも違法アプリを使う人がいる。そういう奴が教職を目指している。終わってる世界ですよもうこんなもんは。最低ですよ。ミュージシャンはもう、音楽配信に関してはやれることはやり尽くしている印象です。そりゃミュージシャンにもよるけど。これから先、「#転売NO」のように、「#違法DLNO」、「#MusicFMNO」のような活動を始めるべきなのでは、とも思います。

創作物にはお金を払いましょう。公式にリリースされた作品を正当な手段で楽しみましょう。身の回りで違法性のある物を使っている人が居れば「違法」である事実を伝えましょう。本当に音楽産業が破壊されないように、せめて音楽ファンだけはそうありつづけてほしい。

 

ちなみに僕のおすすめアプリは「頭痛ーる」です。