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【ドラマレビュー】大人って、せつない。【最後から二番目の恋】

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最後から二番目の恋」というドラマをご存知でしょうか?

2012年頭にフジテレビ・木曜10時枠で放送されたドラマなのですが、個人的には人生ベストドラマの1つなんです。ここんとこ久々に纏めて見る機会があったんですが、やっぱりめちゃめちゃいいドラマだなと。是非このドラマの魅力を改めて記しておきたい!!と筆を執った次第でございます。

主演は小泉今日子中井貴一。って時点でお察しの通り、「大人」がテーマのドラマなのです。この記事のタイトルにも掲げましたが、「大人って、せつない」と思いませんか?子供の頃や少年少女の頃に抱いてた希望や夢や憧れは、年を取れば取るほど自分の中から消えてしまうものじゃないですか。それは必然的なもので。

人が年を取って大人になるってどうしてこう切ないんでしょうね?

これは作中のセリフのひとつですが、本当にその通りだなと思って。世間的にはまだ若いと言われている年齢の僕ですけど、既に昔とは明らかに違うことが沢山あって、その中でも大半のことは「せつなさ」を纏った何かになっているんです。そんな「大人ならではのせつなさ」をどこまでも実直に描いているのがこの「最後から二番目の恋」なのです。

ここで簡単なあらすじを。

テレビ局にプロデューサーとして勤務する吉野千明(小泉今日子)は、ひょんなことから鎌倉に引っ越してくる。引っ越し先で『お隣さん』となった長倉家には、鎌倉市役所・観光推進課で働く和平(中井貴一)、自宅を利用して営業している「カフェ ナガクラ」のオーナー・真平(坂口憲二)、引き篭もりの万理子、そして和平の娘えりなが暮らしている。そんな中で、和平と思わぬ形で喧嘩に発展したり、鎌倉界隈では「天使」の異名を取る真平と親しくなったり、いつしか千明は長倉家に出入りするようになる。長倉家の長男である水谷(長倉)典子が家庭の崩壊をの危機を迎え、吉野家に転がり込んでくるようになって。。。

独身である千明の生活が、長倉家と関わりを持つようになることで賑やかで充実したものになったり、千明がキッカケで4兄妹の考えも変わっていく。そういう「ホームドラマ」的な側面が極めて強いのが「最後から二番目の恋」なんだけど、「サザエさん」的なホームドラマではなく、結構ファンキーな展開を見せるのもまた「最後から二番目の恋」だったりするのです。健全な恋、みたいな価値観を壊すことで、恋愛の在り方を改めて考えさせられるのです。恋って本当はみっともなさとかも孕んでいるモノだと思うんですよ。そういう恋愛の「みっともなさ」を通して、人が本当に大切にしているモノやコトが可視化されていく独特の感覚があるのが「最後から二番目の恋」なのです。ホームドラマ的なドタバタとは少し違う、けれどどこか可笑しくてクスリと笑えてしまう。切ないだけじゃなくてちゃんとコメディ的な部分も兼ね揃えているのも魅力でしょうか。

何より千明と和平の関係性ですよねえ。喧嘩ばかりの2人だけど、心のどっかで物凄く惹かれ合っている。だからこそ、お互い1歩が踏み出せない。実は相手のことを本当に大事にしているからこそ、恋愛関係になれない。ベタだけど、そこに「大人」って要素が組み合わさることでとても新鮮に見ることができる。2014年に放送された、2期である「続・最後から二番目の恋」における千明と和平の関係性のほうがより濃密な関係性というか、毎回2人きりの呑みのシーンがあるんですよ。千明が女友達にすら明かさなかった本音や思いを吐露する、2期9話のシーンや2期最終話の最後の最後の呑みシーンなんかはもう。日本ドラマ史上最高の飲酒シーン。泣けて泣けて仕方がない。馬鹿騒ぎのためにお酒を飲むより、僕はお酒を飲むことで自分の隠された思いを吐露するようなお酒のほうが飲みたくなる。

台詞も物凄く共感してしまうんですよね。

「人が大人になるということは、それだけ多くの選択をしてきたということ」

塗り替えたいんでしょうね 思い出とか記憶とか。
傷を思い起こさないために。塗り替えようとしているんです。

選んだ人が一人いりゃそれでいいじゃないですか。幸せじゃないですか。

人は自由に生きたって良いんですよ。だったら最初から結婚しなきゃ良いじゃないですか。結婚したり、家庭を持たなきゃ良いんですよ。それだったら自由ですよ何をやっても。
ただ自由には自由なりの寂しさや苦しさがあってですよ、それと引き換えなわけですよ。両方良いとこどりなんて卑怯ですよね。

片思いには二種類あるんです長倉さん。一つは思いを告げてその結果失恋に終わる片思い。もう一つは思いを告げずあるいは結果を知らされず永遠に続く片思い。後者の場合ずっと夢を見ることが出来ます。ですからそうさせて下さい。人生最後になるかもしれない片思い、結果の無い片思いにさせて下さい。

 どの台詞も、ハッとさせられたり、物凄く共感してしまったり。僕が何故、音楽を初めとしたカルチャー塗れのこんなブログを書き散らすようになったかと言えば、それは間違いなくカルチャーが好きだからで。じゃあなんでこんなにカルチャーが好きなのかって、こうして新しい気付きや発見を与えてくれるからで。そしてそういう気付きや発見って美しいなって思うのです。素晴らしいなって思うんです。他の人がどうかは分からないけど、少なくとも僕はそういう「気付き・発見」を得るために色んな音楽聞いてみたり、ドラマや映画見てみたりして、その気付きや発見をもっといろんな人に共有してほしくてこんな駄文を書き散らしているのです。

あとは鎌倉というロケーションも良いんです。

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 以前私が書いた旅行記、この「最後から二番目の恋」のロケ地…厳密にいえばロケ地+モデルのカフェを巡りたくて行った旅行だったんです。本当に鎌倉って魅力的な場所なんです。古都として落ち着いた雰囲気もありながら、海沿いの街としての魅力とか、カフェみたいなオシャレ文化もありつつ。様々な要素がグッと凝縮された魅力的な街が「鎌倉」だなと、この旅行の時も改めて感じたことのひとつなのですが。「人生で最後に住む街」は鎌倉にしようとどっかで考えていたり。そんな鎌倉を情緒豊か、かつ押しつけがましくなく映しているのも「最後から二番目の恋」の魅力ですよね。

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朝の鎌倉の浜辺や鎌倉のシーンが沢山出て来て、そのどれも魅力的なんですよね。勿論、上に記した通り「鎌倉」という街そのものが持つ魅力も当然あるんですけど、この物語に関わる人たちが「鎌倉」という街のより魅力的に見せている、という側面もあるだろうと。

挿入歌も魅力的です。フランス生まれイスラエル育ちのシンガーソングライター、やエル・ナイムが歌う「Go To The River」、そして「Far far」。

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無論、英語詞なんですけど、和訳を読んでみるとこのドラマのテーマにも大きくかかわってくることを歌っているんですよね。「自分らしく生きる」とか。普通にオシャレだしね。聴いているだけで気持ちよくなってくるような。また絶妙なタイミングでこの歌が劇中で流れてくるんですよね。この辺りも注目ポイントです。

日本にいるすべての「大人たち」に捧げたい、切なくも可笑しく、心を締め付けられるようなドラマです。本当にとってもおススメなので、是非お近くのTSUTAYAあたりで借りてみて見てくださいね!

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参考サイト

www.cinemacafe.net

https://matome.naver.jp/od2140375289458119001ai/