ふじもと的・ROCK IN JAPAN FES 2016で見たいミュージシャン10選

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8月になりました。暑いですね。クソほど暑い。もしも願いが叶うなら四季を春と秋だけの二季にしてもらいたいくらいだ。

夏真っ盛りということはつまり、夏フェスシーズン真っ盛りということ。今や音楽ファンだけでなく、国民にとっての一大レジャーとなった夏フェス。巷はフェスを意識したCMで溢れ、トーク番組では「夏フェス芸人」なるものが放送されていた。挙句の果てには31日に行われた東京都知事選挙小池百合子氏の演説の際に、支持者がイメージカラーのサイリウムを振っていたのを見たテレビアナウンサーが「まるでフェスのようです!」なんて言ってて、お前フェス見たことあるんかボケと思わずニュースを見ながらツッコみたくなったり。

日本には数多くのロックフェスが各地に点在している。その中でも4大ロックフェスと呼ばれるのが「FUJI ROCK FESTIVAL」「SUMMER SONIC」「ROCK IN JAPAN FES」「RISING SUN ROCK FESTIVAL」である。その中でも今回は邦楽メインのロックフェスである「ROCK IN JAPAN FES 2016」に出演する全194組の中から、是非この夏見て欲しい10組を、私の独断と偏見で紹介する。因みに筆者はRIJFへは行きません。行ける人たちへの嫉妬の歯ぎしりで歯をバラバラにしながらこの記事を書こうと思う。

 

 8.6 SAT First Day

Base Ball Bear

LAKE STAGEに出演予定。今のBase Ball Bearは1回1回のライブが全て(本当の意味で)特別なものになっている。サポートギタリストが毎公演変化しているためだ。本記事を書いている時点で、サポートギタリストは未だ発表されていないのだが、恐らく赤い公園津野米咲だと思われる。既に7月14日に開催されたでんぱ組.incの「はやぶさかがやきツアー」郡山公演にてBase Ball Bearのサポートギタリストの経験もある津野米咲SMAPの「Joy!」を手がけたのも彼女だ。同日に赤い公園としての出演も予定されており、キュートなルックスと圧倒的なポップセンスを持つ彼女とBase Ball Bearの3名の科学反応に期待が高まる。

 

〜追記〜

http://www.baseballbear.com/sp/info/index.html

この記事をUpした数時間後にサポートギタリストの発表が。私の予想は見事に外れ、元NUMBER GIRLであり、今はtoddleとLAMAという2つのバンドで活躍する田渕ひさ子さんがサポートを務めることに。日比谷ノンフィクションⅤ以降、VIVA LA ROCK、Talking Rock FesとサポートとしてBase Ball Bearを支えてきた彼女。日比谷ノンフィクションⅤで彼女とBase Ball Bearの共演は生で目にしているが、そもそもベボベのルーツがNUMBER GIRLと言われており、Base Ball Bearサウンド田渕ひさ子のギターが合わない訳が無いのだ。VIVA LA ROCKではNUMBER GIRLの「透明少女」のカバーもしているので、今回のアクトにも期待が高まるばかりだ。勿論、前述した通り赤い公園も同日に出演予定。コチラも併せて見ていただきたい。

 

8.7 SUN Second Day

水曜日のカンパネラ

SOUND OF FORESTに出演予定。2010年代後半の音楽シーンを代表する存在になりつつある水曜日のカンパネラケンモチヒデフミの作り上げる独特な楽曲を、コムアイの圧倒的な表現力で見ている全ての人を楽曲の世界観に引き込んでしまう魔力を持った逸材、それが水曜日のカンパネラである。新作「UMA」を引っさげたツアーを回ったばかりの彼女達。SOUND OF FORESTをカンパネラ色に染め上げること間違いなしだ。

大森靖子

孤高の女性シンガーソングライター、大森靖子。キラキラしたポップな楽曲も、ギター1本で感情を洪水のようや激しさで吐き出す内省的な楽曲も、その全てを命懸けで歌う様はさしずめ「女性版峯田和伸」のよう。2016年8月からは「ワンダーロマンス三連福」と題した3ヵ月連続でのシングルリリースも決定している彼女。ニューシングル収録曲の披露にも期待が高まる。BUZZ STAGEに出演予定。

いきものがかり

国民的ポップユニットが遂にRIJFに初出場だ。彼女達の出演発表に度肝を抜かれたロックファンも多いのではないだろうか。春にリリースされたメジャーデビュー10周年を記念するベストアルバムの売れ行きも好調な彼女達。既にニューシングルのリリース、そして8月末から9月頭に渡り、地元である海老名と厚木での大型ワンマンライブも決定している。「国民的」と称される所まで辿りついた彼女達のポップセンスが、ひたちなかにいる10万人以上のロックファン達をシビれさせる事だろう。GRASS STAGEに出演予定。

 

8.13 SAT Third Day

⑤tricot

BUZZ STAGEに出演予定。変拍子という、お世辞にもフェス映えはしないであろう楽曲を得意とする彼女達。ところがどっこい、これがめちゃくちゃ惹き込まれるのだ。その華麗なルックスからは想像出来ない程の荒々しく、なおかつ繊細な演奏を魅せる彼女達。海外での評価も高く、今後の活躍にも期待が高まる彼女達の「変拍子サウンド」を是非チェックしていただきたい。

Ken Yokoyama

2009年の夏。9回目を迎えたRIJFは、モッシュ・ダイブ等の危険行為を行った参加者は退場という厳しい措置を取る事が決まった。この背景には、08年末、RIJFと同じくロッキンオンが主催する屋内フェスであるCOUNT DOWN JAPANにて、ダイブによる怪我が原因で大きな後遺症を患ってしまった参加者がいた為だった。RIJF初日、GRASS STAGEに出演した横山健は、「ロックが良い子でどうするの?」と意義を唱えた。その結果、GRASS STAGEはダイブの嵐となったそうだ。それから7年。ついにKen Yokoyamaひたちなかのステージに帰ってくる。何故彼はRIJFのステージに戻ることにしたのか。詳しくは本人のコラムを読んでいただきたい。彼は、自分の想い・自分に込めた誓いを翻す覚悟でこの舞台に上がる。

http://www.pizzaofdeath.com/column/ken/2016/06/vol94.html

僕は過剰なモッシュ・ダイブについては否定的な立場である。全ての人が安心・安全にライブを楽しむためには厳罰化もやむなし、だと思っている。そういう意味では横山健の考え方とは真逆である。しかし、意見の相違は関係無しに、彼のロックに対する思いや、自分の意見を封殺してもロックというジャンルを大きくしたい!という心意気に僕は強く共感してしまうのである。と、ここまで楽曲とは全く関係の無い事ばかり書いてきたが、曲だって十二分にカッコ良い。あのカッコイイロックサウンドを青空の下爆音で体感する、というのはこれ以上のモノが無いくらいに贅沢だ。是非、彼の心意気を音で体験して欲しい。GRASS STAGEに出演予定。

 

8.14 SUN Final Day

岡崎体育

2016年前半の音楽シーンの話題をかっさらっていった、今風に言うなら「1番バズった」ミュージシャンは彼で間違いないだろう。初出場にも関わらず3つ目にキャパが大きいステージに出演予定、というのも彼の勢いを感じさせる。テクノサウンドに乗っかる歌詞はお世辞にもカッコいいとは言えない、寧ろ笑えるモノだ。「バンドざまーみろ!!」と連呼する「FRIENDS」や、ありふれたミュージックビデオの構成を歌う「MUSIC VIDEO」、歌の構成をそのまま歌詞にして説明してしまう「Explain」など、面白さに満ち満ちている。そんな中でも「エクレア」の「売れないミュージシャン」だった彼をそのまま描き出したような歌詞にどこかホロリと来てしまう。面白くて、実は深いミュージシャンだと思う。PARK STAGEに出演予定。

打首獄門同好会

打首がいよいよRIJFに初出場だ。低音がゴリッゴリに響くカッコよすぎるラウドロックサウンドに、ユルッユルの歌詞が乗る。例えば米、例えばラーメン二郎...。勿論食ばかりではない。お風呂と睡眠の歌、諭吉へ思いを馳せる歌など、そのバリエーションは多岐に渡る。そしてその歌に合わせた演出も見所だろう。例えば「デリシャススティック」という「うまい棒」がテーマの歌が演奏をされる時には、うまい棒がお客さんに配布される。サイリウムの如く一斉にうまい棒が振られる様は壮観である。他にも「岩下の新生姜」に思いを馳せる「New Gingeration」ではメンバーが「岩下の新生姜」の被り物を被り、自らが「岩下の新生姜」となる..なんていうパフォーマンスまで魅せてしまう。8/24にはニューシングル「島国DNA」も発売予定。この曲は日本人の心である「魚」について歌われた楽曲だ。果てさて、この曲はどんなパフォーマンスになるのか...。楽しみにして欲しい。BUZZ STAGEに出演予定。

ヤバイTシャツ屋さん

各地の夏フェスに怒涛のような出演を果たしているヤバT。まさかRIJFにも出演するとは...。そして出演予定日の二日前には大阪・心斎橋BIGCATでのワンマンライブも予定されている。キャパは850とそれなりの大きさなのだが、前売り券の値段が881円(ヤバイの語呂合わせ)ということもあり、ほぼほぼ即日SOLDOUTだった。恐らく自身史上最大キャパのワンマンライブを終えた直後の彼らが見れるのはこの日だけだ。次に流行ること間違いなしの彼らの初RIJFの舞台、是非見て欲しい。WING TENTに出演予定。

⑩ねごと

PARK STAGEに出演予定。第1回閃光ライオットで審査員特別賞を受賞、2010年にミニアルバム「Hello!"Z"」鮮烈なデビューを果たし、そして2011年の「カロン」ではauのCM曲に大抜擢。その後もふわりとしたキュートなサウンドを武器に、ライブ活動を精力的に行い続け、2015年にリリースされた「DESTINY」はアニメ「銀魂」の主題歌として起用、また年末にはラジオ番組「桑田佳祐やさしい夜遊び」の「桑田佳祐が選ぶ邦楽シングルベスト20」にて「圏外」という扱いながらも、10位に収まらなかった曲として同曲が挙げられるなど、日本のキングオブポップスにも認められた確かな才能を持つバンドである。特にボーカルキーボードである青山幸子のシンセを彷彿とさせるキーボードの音像が、彼女達のふわりとしたサウンドメイキングの要になっているように思う。ドラムの澤村はステージドリンクとしては珍しいバンホーテンココアを愛飲している。そのあたりも是非チェックして欲しい。

 

10組を厳選して紹介してきた。もう僕の奥歯はバラバラである。個人的には最終日である4日目のメンツが最高過ぎて是非足を運びたかったのだが、前述したとおり行けないので。家で爆音で聞こうと思う。どのバンドやミュージシャンも素晴らしい音楽を魅せてくれる事は間違いないだろう。ひたちなかに行かれる方は、準備を怠らず、万全の状態で望んで欲しい。圧倒的な自然と美味しい食事、なにより音楽を心から愛する10万人以上のお客さんと194組のミュージシャン達が作り出す幸福な音楽空間が貴方を待っている。

 

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